AI研修公開

Gemini Notebook(旧 NotebookLM)の業務活用のやり方|7ステップとそのまま使えるプロンプト

会議室で、社員たちがノートPCを前に座り、講師が正面の画面の表を指しながら説明している様子

「業務マニュアルは作った。でも新人は読まずに先輩に聞きに来る」「製品資料はドライブにあるのに、営業は商談の前に探しきれない」。資料はあるのに、仕事に使われていない会社は少なくありません。

Google のAI「NotebookLM」は、いまは「Gemini Notebook」に名前が変わりました。この記事では、以下 Gemini Notebook と書きます。入れた資料(ソース)だけを材料に答え、答えのどこが資料のどこから来たかを引用で示します。さらに、同じ資料から学習ガイド、クイズ、音声解説、スライド資料も作れます。Google は、すべての Google Workspace のプランで使えると説明しています。

この記事では、Gemini Notebook を業務マニュアル・新人研修・商談準備などに使う流れを、7つのステップで解説します。そのまま貼って使えるプロンプトも8本紹介します。機能・上限・データの扱いは、2026年10月23日に Google の公式ページとヘルプで確かめたものだけを書いています。社員がこの使い方を覚え、自社の資料で回せるようにする研修は、シス学 AI研修で行っています。

なぜ社内の資料は、あっても仕事に使われないのか

手順書や製品資料がそろっている会社でも、仕事の場面で開かれる資料はわずかです。止まり方には決まった形があり、どれも Gemini Notebook の使い方で手当てできます。

資料が使われない理由と、Gemini Notebook での手当て
止まり方起きていることGemini Notebook での手当て(扱うステップ)
長くて読まれない手順書が数十ページあり、知りたい1行にたどり着けない質問すると、該当する所を引用つきで返す(Step 5)
どの資料に書いてあるか分からない同じ話が、規程・手順書・過去のメールに分かれている関係する資料を1つのノートブックに集める(Step 3・4)
AIチャットに貼ると、資料の外の話が混ざる一般のAIは、学習した知識やウェブの情報でも答えるチャットの答えは、基本は入れたソースの内容だけで作られる(Step 5)
研修の資料を作る時間がない教える人が、手順書から説明資料やテストを作り直している学習ガイド・クイズ・音声解説・スライド資料を、同じソースから作る(Step 6)
資料が古いまま直した版と古い版が両方あるドライブから入れたソースは自動で同期される。古い版は入れない(Step 4・7)

白書の数字|社内ヘルプデスクで効果を感じる割合は42.7%、議事録・メールに次ぐ2番目

総務省の「令和8年版 情報通信白書」は、日本の企業に、業務の種類ごとの生成AIの活用状況と効果の実感を尋ねています。社内の質問に答える「社内ヘルプデスク」を中心に抜き出しました。あわせて、Google が使い道に挙げる仕事(営業、新人の教育、経営の分析、調査)に近い業務も並べます。

業務の種類ごとの生成AIの活用と効果の実感(日本の企業、令和8年版 情報通信白書 図表Ⅰ-2-1-7 から抜粋)
業務の種類活用している(3つの答えの合計)未導入効果を感じる(活用している会社に聞いた割合)
議事録・メール作成補助71.2%17.5%72.3%
社内ヘルプデスク50.9%28.8%42.7%
研究・商品開発49.8%27.4%39.1%
営業・販売59.6%20.5%37.5%
経営46.0%28.2%20.1%
人事41.0%35.4%23.5%

表の読み方です。「活用している」は、白書の3つの答えをこの記事で足した割合です。3つは「業務の流れがAI中心に変わっている」「部署内の特定の業務で活用している」「社員が個人の作業の効率化で活用している」です。白書の本文も、議事録・メールを「約7割」、営業・販売を「約6割」、社内ヘルプデスクを「約5割」と、同じ合計で書いています。一方、「効果を感じる」は、図の注記のとおり、生成AIを活用していると答えた会社だけに聞いた割合です。聞いた相手が違うので、2つの列を比べて「使っている会社の何割が効果を感じた」とは読めません。

Gemini Notebook の使い道にいちばん近いのは、社内の質問に答える「社内ヘルプデスク」です。効果を感じる割合42.7%は、議事録・メール(72.3%)に次ぐ2番目でした。白書は理由を示していません。ここからはこの記事の見方ですが、どちらも答えや下書きのもと(会議の記録、手順書や規程)がはっきりしている仕事です。経営(20.1%)や人事(23.5%)は、材料が報告書・規程・過去の資料に散らばりやすい仕事です。Gemini Notebook は、その材料を1つのノートブックに集めてAIに渡すための道具です。

Gemini Notebook(旧 NotebookLM)とは|ふつうのAIチャットとの違い

Google の製品ページのよくある質問には「NotebookLM は Gemini Notebook になりました」とあります。Gemini Notebook では、仕事ごとに「ノートブック」を作り、資料(ソース)を入れて使います。ヘルプでは、チャットの答えにはソースに含まれるデータだけが使われ、答えがソースにない場合は答えられないと説明しています。

ふつうのAIチャットと Gemini Notebook の違い(Google の公式ヘルプ。2026年10月23日に確認)
比べる所ふつうのAIチャットGemini Notebook
答えの材料学習した知識。ウェブ検索や貼り付けた文ノートブックに入れたソースだけ(試験運用中のエージェント機能を使うと、ウェブ検索なども行う)
根拠の示し方製品と設定による答えに引用が付き、選ぶとソースの該当箇所に移って前後を読める
資料に書いていないこともっともらしく答えることがある答えられない(質問を言い換えるよう返すことがある)
資料のまとまり会話ごとに貼り直すノートブックごとに保存。ドライブから入れたソースは自動で同期
作れるもの主に文章文章のほか、学習ガイド・クイズ・音声解説・動画解説・スライド資料・マインドマップなど

Gemini Notebook でできること

Gemini Notebook の主な機能と業務での使い道(Google の公式ヘルプ。2026年10月23日に確認)
機能中身業務での使い道
チャットソースについて質問し、引用つきの答えを受け取る。使うソースを選べる業務マニュアルの手順や、規程の決まりを聞く
メモチャットの答えを保存し、自分のメモも書ける(1ノートブック1,000件まで)。メモはソースにも変換できるよく聞かれた質問と答えを残す
レポートよくある質問、学習ガイド、概要説明資料などを作り、Google ドキュメントに書き出せる新人向けの学習ガイド、会議前の要点まとめ
データテーブルソースから表を作り、Google スプレッドシートに書き出せる製品ごとの仕様や、取引条件の比較表
マインドマップソースの主なトピックを枝分かれの図で示す。ノードを選んで質問できる分厚い資料の全体像をつかむ
音声解説AIのホストが資料を解説する音声。形式は「詳細」「概要」「批評」「議論」移動中に聞く研修、提案書への批評
動画解説ソースを解説する動画。「解説」「ショート動画(約60秒)」など手順の要点を短い動画で配る
フラッシュカード・クイズ難易度(初級・中級・上級)を選んで作る。フラッシュカードはCSVで書き出せる新人の理解度の確認
スライド資料「詳細なスライド」「プレゼンターのスライド」を選んで作り、PDF か PowerPoint(.pptx)で書き出せる朝礼や社内説明会の資料の下書き
ソースを探すFast Research でウェブやドライブからソースを探す。Deep Research で多数のサイトを読んだ分析レポートを作り、取り込める業界・競合の下調べ

ほかの記事との分担も書いておきます。社内FAQとチャットボットの作り方は社内FAQをAIで作るやり方で解説しています。手順・判断の基準・お客様の情報・過去の見積を集める仕組みの全体はナレッジ共有AIとは?です。Gmail・Meet・スプレッドシートの中の Gemini はGeminiで業務効率化するやり方にまとめています。この記事は、Gemini Notebook という道具を業務で使うための設定と使い方に絞ります。

Gemini Notebook を業務で使う7ステップ

7つのステップは、1つの業務で一周するまで約1か月が目安です。最初の週に設定(Step 1・2)、2週目に最初のノートブック(Step 3〜5)、3〜4週目に研修資料と共有(Step 6・7)を進めます。

7ステップと担当
ステップやること担当できあがるもの
1会社のアカウントとプランで、使える量を確かめる管理者使うアカウントとプランの確認
2管理コンソールで、使う人と社外への共有を決める管理者・社長設定と、社内ルールの1行
3最初の業務を1つ選び、1業務1ノートブックにする社長・推進役最初のノートブック
4ソースを入れる。ドライブから入れ、古い版を外す業務の担当者ソースの一覧
5チャットの設定を決め、引用を開いて確かめる業務の担当者答え方の決まり、試験の質問10問
6Studio で研修資料・説明資料に変える教える人学習ガイド、クイズ、音声解説など
7共有して、使われ方を見ながら直す推進役共有の設定、更新の担当

Step 1:会社のアカウントとプランで、使える量を確かめる

仕事で使うのは、会社の Google Workspace のアカウントです。Google のヘルプでは、Workspace のユーザーは、Gmail やカレンダーと同じように Gemini Notebook をコアサービスとして使えます。使える量は、契約しているエディション(プラン)で変わります。

プランごとの Gemini Notebook の上限(Google の公式ヘルプ「仕事用または学校用の Google アカウントで Gemini Notebook を使用する」「Gemini Notebook をアップグレードする」、Google Workspace 料金ページ。2026年10月23日に確認。上限は変わる場合がある)
項目個人の Google アカウント(無料)Business StarterBusiness Standard・Plus
アクセスの段階(ヘルプの表記)標準標準。エンタープライズ グレードのセキュリティとプライバシー高レベル。エンタープライズ グレードのセキュリティとプライバシー
料金ページの比較表の表記-基本的なアクセスより広いアクセス
ノートブック1ユーザー100件1ユーザー100件1ユーザー500件
ソース1ノートブック50件1ノートブック50件1ノートブック300件
チャット1日50回1日50回1日500回
音声解説・動画解説各1日3件各1日3件各1日20件
レポート・フラッシュカード・クイズ・マインドマップ各1日10件各1日10件各1日100件
Deep Research1か月10件1か月10件1日20件
適用される規約Google 利用規約Google Cloud 利用規約Google Cloud 利用規約

1つのソースに入れられるのは最大50万語、ファイルは200MBまでです。Business Starter でも、まず1つの業務で試すには足ります。社員全員の研修に音声解説を毎日作るような使い方なら、Standard 以上を考えます。今使っている段階は、Gemini Notebook の画面上部、プロフィール画像の横のバッジ(Pro、Plus、Expanded、Ultra)で確かめられるとヘルプにあります。プランの料金は法人向け生成AIの料金比較で並べています。

Step 2:管理コンソールで、使う人と社外への共有を決める

設定は、Google 管理コンソールの「生成 AI」→「Gemini Notebook」にまとまっています。変更には、Gemini の「設定」管理者権限が要ります。中小企業で最初に決める項目は次の3つです。

最初に決める Gemini Notebook の設定(Google Workspace 管理者ヘルプ。2026年10月23日に確認)
決めること場所と選べるものおすすめの初期値
使える人「サービスのステータス」で、全員オン・オフ、または組織部門・アクセスグループごとにオン・オフ最初の業務の担当部署だけオンにし、試してから広げる
社外との共有「[組織名] の外部との共有」で、オフ/許可リスト登録済みドメイン(指定したドメインの個人とだけ。Google グループとは共有できない)/オンオフ。取引先と使う場合だけ、許可リストにそのドメインを足す
一般公開の共有外部との共有を「オン」にしたときだけ選べる。オンにすると、リンクを知っている全員にノートブックを公開できるオフのまま

共有の設定の変更が反映されるまで、最長で24時間ほどかかることがあります。あわせて、社内ルールに「仕事の資料は、会社のアカウントのノートブックにだけ入れる」の1行を足します。個人の Google アカウントには Google 利用規約が適用され、データの扱いが会社のアカウントと違うからです(データの扱いの節)。会社として決める項目の全体は、生成AIの社内ルールの作り方にまとめています。

Step 3:最初の業務を1つ選び、1業務1ノートブックにする

ヘルプでは、ノートブックはそれぞれ独立していて、複数のノートブックの情報に同時にアクセスすることはできません。そこで、ノートブックは「業務ごとに1つ」作ります。Google の製品ページが挙げる使い道(新人のオンボーディング、営業、経営の分析、調査)をもとに、中小企業で始めやすい業務を並べました。

最初のノートブックの候補(入れるソースと、確かめる人)
業務入れるソース主に使う機能確かめる人
業務マニュアルの質問窓口受発注・請求・出荷などの手順書、画面の説明資料チャット、メモその業務の担当者
新人研修業務マニュアル、社内ルール、よくある質問の一覧学習ガイド、クイズ、音声解説教育の担当者
商談の準備製品の仕様書、価格表、過去の提案書(名前を伏せたもの)チャット、データテーブル営業の責任者
規程・社内ルールの確認就業規則、旅費規程、経費の決まりチャット総務の担当者
会議の前の資料読み月次の報告書、議事録、市場の資料概要説明資料、マインドマップ会議の主催者
業界・競合の下調べ公開されている資料、Deep Research のレポートDeep Research、レポート依頼した社員

最初の1つは、同じ質問が何度も来る・元になる資料がある・間違えても社内で止められる業務から選びます。多くの会社では、業務マニュアルの質問窓口か新人研修です。ノートブックの名前は「業務マニュアル_受発注_2026-10」のように、業務と作った年月を入れておくと、増えても迷いません。

Step 4:ソースを入れる|ドライブから入れて、古い版を外す

ソースは、ノートブックの左側の「ソースを追加」から入れます。業務マニュアルのように直すことがある資料は、Google ドライブから入れるのが基本です。ヘルプによると、ドライブから入れたソースは自動で更新され、数分ごとに同期されます。手で同期することもできます。入れられるソースと、気をつける点は次のとおりです。

入れられるソースと注意点(Google の公式ヘルプ「ノートブックの新しいソースを追加または検索する」ほか。2026年10月23日に確認)
ソース注意点
Google ドキュメント自動で同期される。脚注とコメントは取り込まれない。タブが複数あっても1つのソースになる
Google スライド最大100枚まで
Google スプレッドシート1ファイル10万トークンまで
PDF、Word(docx)、テキスト、マークダウン、CSV、PowerPoint(pptx)、ePubコピー保護された PDF は取り込めない
画像avif・jpeg・png・webp などに対応。種類によってはうまく働かない場合がある
音声ファイル取り込むときに文字に起こされる。日本語に対応
ウェブの URLページの文章だけが入る。画像や埋め込み動画、有料の壁があるページは入らない
公開されている YouTube 動画の URL字幕(文字起こし)がある動画だけ。動画が非公開になると、30日以内にソースから消える
コピーして貼り付けた文タイトルを付けて、1つのソースとして保存できる

ドライブのファイルを入れられるのは、そのファイルの閲覧以上の権限がある人だけです。権限を失ったり元のファイルが消えたりすると、ソースは使えなくなります。入れる前に、次の3つを済ませます。

  1. 古い版を外す:同じ手順書の旧版が残っていると、答えの引用が旧版を指すことがある。ノートブックには今の版だけを入れる
  2. 1つの業務の資料だけにする:関係のない資料を混ぜない。ヘルプも、ソースが多いときは質問にソース名を入れて範囲を絞るよう案内している
  3. 入れてよい資料かを確かめる:お客様の個人情報、給与、人事評価は入れない。Google のヘルプは、権利のない資料をアップロードしないよう求めている

Step 5:チャットの設定を決め、引用を開いて確かめる

チャットのパネルの「チャットを設定」で、会話のスタイルと答えの長さを選べます。スタイルは「デフォルト」「学習ガイド」「カスタム」の3つです。業務マニュアルの窓口なら「カスタム」を選び、答え方の決まり(プロンプト1)を入れます。

設定したら、担当者が試験の質問を10問聞きます。新人や他部署からよく来る質問を、聞かれた言葉のまま使います。答えに付いた引用にカーソルを合わせると引用元の全文が出て、選ぶとソースの該当箇所に移ります。引用元が正しい手順書の正しい箇所かを1問ずつ確かめ、合っていない答えは、ソースの側(手順書の書き方、古い版)を直します。合っていた答えは「メモに保存」すると、表や引用を含めたまま残せます。

聞き方にもこつがあります。ヘルプは「このソースを要約して」ではなく、資料名と知りたいことを具体的に書くよう案内しています。たとえば「手順書を要約して」ではなく、「『受発注の手順書』で、締め日を過ぎた注文を受けるときの手順を、番号つきで教えて」と聞きます。

Step 6:Studio で、研修資料・説明資料に変える

「Studio」のパネルでは、同じソースからいろいろな形の資料を作れます。どれも、作る・消すにはノートブックの編集権限が要ります。生成の前に鉛筆のアイコンから、対象者や重点を書いたプロンプトを入れられます(プロンプト4〜6、8)。

Studio で作れる資料と、配る前に確かめること(Google の公式ヘルプ。2026年10月23日に確認)
作るもの向いている業務公式ヘルプにある決まり配る前に確かめること
学習ガイド・よくある質問(レポート)新人研修、業務マニュアルの要点Google ドキュメントに書き出せる。書き出した後の変更はノートブックに同期されない手順の順番と数字を、元の手順書と突き合わせる
クイズ・フラッシュカード理解度の確認初級・中級・上級を選べる。間違えたカードだけを練習し直せる正解が今の手順と合っているか
音声解説移動中の研修、提案書への批評「概要」は1人のホストが2分以内で要点を話す。「批評」は資料を建設的に評価する。80以上の言語に対応不正確な情報や音声の乱れが含まれる場合がある。一度通して聞く
動画解説手順の要点の共有「ショート動画」は約60秒。生成に30分以上かかる場合がある画面の表記と手順が合っているか
スライド資料朝礼や説明会の資料の下書きPDF か PowerPoint(.pptx)で書き出せる。スライドごとに直す指示を出せる(改訂のときソースは参照されない)見た目が不自然な所や、事実と違う所
データテーブル製品・条件の比較Google スプレッドシートに書き出せる。引用は別のタブに入る数字を元の資料と突き合わせる

Google のヘルプは、Gemini Notebook を医療・法律・財務などの専門分野の助言に使わないよう注意しています。規程や契約のひな形を読ませる場合も、使うのは「どこに何が書いてあるか」を探すところまでにし、解釈や判断は専門家と社長が行います。新人研修全体の組み立て方は、新人教育にAIを使うやり方で解説しています。

Step 7:共有して、使われ方を見ながら直す

ノートブックは、「共有」を選び、相手のメールアドレスを入れて共有します。権限の違いと注意点は次のとおりです。

ノートブックの共有のしかた(Google の公式ヘルプ「Gemini Notebook でノートブックを作成する」。2026年10月23日に確認)
共有のしかたできること注意点
閲覧者共有されたソースとメモを、読み取り専用で見る音声解説などを作ったり消したりはできない(編集権限が要る)
編集者ソースとメモの表示・追加・削除、ほかの人への共有手順書を差し替えられる人だけにする
チャットビューへのリンク質問の画面だけを見せるヘルプには、チャットビューでもソースやアーティファクトへの閲覧者の基本的なアクセス権は失われないとある。見せてはいけない資料は、そもそも入れない
コピーの許可共有した人が、ソースやアーティファクトごとノートブックを複製できる社外の人と共有するときはオフにする

共有した後は、「アナリティクス」で過去7日間の使われ方(1日あたりの利用者数と質問の数)を見られます。ヘルプによると、ノートブックを4人以上のほかのユーザーと共有し、過去7日以内にチャットが使われていることが条件で、分析は約24時間ごとに更新されます。

あわせて、ノートブックごとに更新の担当を1人決めます。手順書を直したら、ドライブの元のファイルを直す(ノートブックには自動で同期される)。新しい資料を足したら、Step 5の試験の質問で答えを確かめる。月に1回、メモに保存した質問を見て、答えられなかった質問の資料を足す。この3つを担当の仕事にします。

そのまま使えるプロンプト

Gemini Notebook のチャット、「チャットを設定」のカスタム、Studio の鉛筆アイコンの入力欄に、そのまま貼って使える文例です。〔 〕の中を自社の内容に置き換えてください。お客様や社員の名前は、ソースにもプロンプトにも入れないでください。

プロンプト1:業務マニュアルの窓口の答え方を決める(チャットを設定 → カスタム)

プロンプト2:新人の質問に、手順と確かめる所を返させる(チャット)

プロンプト3:手順書どうしの食い違いと、古そうな所を探す(チャット)

プロンプト4:新人研修の学習ガイドを作る(Studio → レポート → 学習ガイドの鉛筆アイコン)

プロンプト5:理解度を確かめるクイズを作る(Studio → クイズの鉛筆アイコン、難易度は初級)

プロンプト6:移動中に聞く音声解説を作る(Studio → 音声解説、形式は「概要」)

プロンプト7:商談の想定問答を作る(チャット)

プロンプト8:朝礼で使うスライド資料の下書き(Studio → スライド資料の鉛筆アイコン、形式は「プレゼンターのスライド」)

どのプロンプトの結果も、AIが作った下書きです。Google のヘルプも、レポートやスライド資料には不正確な情報が含まれる場合があるとしています。配る前に、その業務の担当者が元の資料と突き合わせます。部署ごとのプロンプト(営業・経理・総務・人事)は業務効率化×AI プロンプト&事例15選にまとめています。

データの扱いと道具の選び方|どのアカウントで、どこまで入れるか

「NotebookLM に入れた資料は学習に使われるのか」は、使うアカウントで答えが変わります。Google の公式ヘルプで確かめた違いは次のとおりです。

アカウントごとのデータの扱い(Google の公式ヘルプ「Gemini Notebook のプライバシーと利用規約」「Gemini Notebook をアップグレードする」ほか。2026年10月23日に確認)
比べる所個人の Google アカウントGoogle Workspace(Business Starter・Standard・Plus など)Google Cloud(Gemini Notebook for Enterprise など)
適用される規約Google 利用規約Google Cloud 利用規約Google Cloud Platform / SecOps 利用規約
AIモデルのトレーニングフィードバックを送らない限り、使われない使われない使われない
人によるレビュー高評価・低評価のフィードバックを送ると、特別なトレーニングを受けたチームがレビューする。アカウントとの関連付けを外して最長3年保存フィードバックを送っても、レビューされないレビューされない
管理者による管理なし管理コンソールで、使う人と共有の範囲を決められるIAM、VPC Service Controls などの追加の機能
データを置く地域-組織のデータリージョンの設定は適用されないファイルは GCP のプロジェクト内に残り、データのリージョン指定が守られる

Google の製品ページも、Workspace の Gemini Notebook について説明しています。アップロードしたデータはモデルのトレーニングに使われず、ソースは共有しない限り非公開です。管理者ヘルプには、Gemini Notebook が SOC 1・2・3、ISO/IEC 27001、ISMAP などのコンプライアンス認証に対応しているとあります。一方で、組織のデータリージョンの設定は、Gemini Notebook で処理・キャッシュされるデータには適用されないとも書かれています。取引先との契約でデータを置く国が決まっている場合は、入れる前に確かめます。

会社のアカウントでも、入れる中身は会社で決めます。個人情報保護委員会は、個人情報を含むプロンプトを生成AIに入力する場合、利用目的の達成に必要な範囲内かを十分に確かめるよう求めています。ChatGPT・Claude・Gemini のデータの扱いを並べた比べ方は、Claudeで業務効率化するやり方とChatGPTを業務で使うときの注意点で解説しています。

安全に使えるかを確かめるチェック表

Gemini Notebook を業務で使う前のチェック表
確かめることはい ならいいえ なら
会社の Google Workspace のアカウントで使っているかそのまま進める個人のアカウントでの業務利用をやめ、会社のアカウントに移す
入れる資料は、社内で共有してよい資料だけかそのまま進めるお客様の個人情報・給与・人事評価を外す。外せない資料は入れない
管理コンソールで、社外との共有と一般公開の共有を決めたかそのまま進めるStep 2 の表のとおり、両方オフから始める
共有する相手と権限(閲覧者・編集者)を、ノートブックごとに決めたかそのまま進める編集者は更新の担当だけにし、ほかは閲覧者にする
フィードバック(高評価・低評価)の扱いを社員に伝えたかそのまま進める個人のアカウントではフィードバックの内容が人に読まれることを伝え、会社のアカウントだけで使う
書き出したドキュメントやスライドの共有先を確かめているかそのまま進めるヘルプのとおり、共有の権限は書き出したファイルに引き継がれない。ファイルごとに共有を設定する

Gemini Notebook と、近い道具の使い分け

資料を読ませて使う道具の使い分け(Google の公式ヘルプ。2026年10月23日に確認)
道具向いている仕事答えの材料気をつけること
Gemini Notebook業務マニュアル、研修、商談準備など、決まった資料から答えるノートブックのソースだけノートブックどうしの情報はまたげない
Gemini アプリの中のノートブック同じノートブックを、ほかの Google サービスとあわせて使うノートブックのソース。ウェブ検索やほかのツールが入る場合がある共有されたノートブックは Gemini アプリには出ない。音声解説やスライド資料は作れない
Gmail・ドキュメントなどの中の Gemini開いているメールや文書の要約・下書き開いている画面と、その人がアクセスできる資料Geminiで業務効率化するやり方
社内FAQのチャットボット社員の質問に、決まった答えを短く返すFAQと手順書社内FAQをAIで作るやり方

Gemini Notebook を業務で使うときによくある失敗

失敗1:社員が個人の Gmail アカウントで、会社の資料を入れる

個人のアカウントには Google 利用規約が適用され、フィードバックを送ると内容が人に読まれる場合があります。会社の管理コンソールで決めた使う人や共有の範囲も、個人のアカウントには及びません。対策:Step 2 の社内ルールの1行に書き、会社のアカウントで同じことができることを研修の最初に見せます。

失敗2:1つのノートブックに、何でも入れる

規程も製品資料も議事録も1つに入れると、質問に関係の薄い資料が答えに混ざり、引用を確かめる手間が増えます。対策:1業務1ノートブックにします。ノートブックどうしは情報をまたげないので、業務の境目で分けておけば、答えの範囲も自然に決まります。

失敗3:PDF で入れて、手順書の更新が反映されない

パソコンから PDF を入れると、その時点の写しがソースになります。手順書を直しても、ノートブックの答えは古いままです。対策:直すことがある資料は Google ドキュメントにして、ドライブから入れます。ドライブから入れたソースは自動で同期されます。

失敗4:「チャットだけ見せれば、資料は見られない」と考える

チャットビューへのリンクは資料を隠す画面ですが、ヘルプには、閲覧者がソースやアーティファクトにアクセスできる場合があるとあります。対策:見せてはいけない資料は入れません。見せる相手が違う資料は、ノートブックを分けます。

失敗5:音声解説やスライド資料を、聞かず・見ずに配る

音声解説・動画解説・スライド資料は、どれも不正確な情報や乱れが含まれる場合があるとヘルプに書かれています。対策:教える人が一度通して聞き、見てから配ります。スライド資料は、直す指示をまとめて出して作り直します。

失敗6:書き出したドキュメントを、そのまま全員に共有する

レポートやメモを Google ドキュメントに書き出すと、ノートブックの共有の権限は引き継がれず、書き出した後の変更もノートブックには戻りません。対策:書き出したファイルは、置き場所と共有先を決めてから配ります。正本はノートブックのソース(ドライブの元のファイル)とし、書き出したファイルは「配布用」と名前に入れます。

公表されている事例|資料を集めて、聞けば答えが返る形に

Google の公式の事例ページから、Gemini Notebook を業務に使った例を3つ紹介します。いずれも Google が公表した内容です。Gemini Notebook の効果について、時間や件数の数字は示されていません。

オートバックスセブン|システムの仕様書とマニュアルを集め、引き継ぎを質問で

Google Cloud Japan の顧客事例(2026年10月9日)は、グループのDXを担う株式会社オートバックスデジタルイニシアチブへの取材記事です。店舗運営に関わるシステムの仕様書、マニュアル、過去の変更履歴を Gemini Notebook に集めた取り組みを紹介しています。異動した人や新入社員への引き継ぎは、一から口頭で説明する形から、Gemini Notebook に質問すればすぐ答えが返る形に変わったと紹介されています。記事は、引き継ぎの工数が減ったとしています。今後は活用のコツを全社に広げる予定です。

Sonata Design(カナダ、建設)|1人に集まっていた製品の質問を減らす

Google Workspace の事例ページによると、同社では、社員とお客様からの製品情報の質問が、専門家1人に集中していました。最新の製品仕様と技術情報を Gemini Notebook に集めて誰でも引ける形にしたところ、経営陣の時間を取っていた製品・仕入先についての問い合わせが減りました。同社の Director、Tyrell DaSilva 氏は、新しい合言葉ができたと話しています。「Gemini Notebook に聞いていないなら、Tyrell に聞かないこと」です。

Rivian(米国、電気自動車)|技術資料から企画の下書きを作る

Google の Gemini Notebook の製品ページは、Rivian の例を紹介しています。クリエイティブチームは、技術ドキュメントからクリエイティブの企画を数分で作れるようになりました。プロダクトチームは、より多くの時間をイノベーションに使えるようになったとしています。

3社に共通するのは、散らばっていた仕様書・マニュアル・技術資料を1か所に集め、人に聞く前にそこから答えや下書きを取り出していることです。中小企業でも、Sonata Design の合言葉のように「社長に聞く前に、ノートブックに聞く」と決めるところから始められます。

シス学の場合|新人研修のノートブックを「作業・確認・判断」に分ける

シス学(システム経営学)は、AIエージェントを活用し、会社を「儲かるシステム」につくり変える経営学です。Gemini Notebook を使う仕事も、「作業・確認・判断」に分けて、誰が受け持つかを決めます。業務マニュアルを使った新人研修を例にすると、次のとおりです。

業務マニュアルを使った新人研修の分け方
任せ先受け持つ仕事中身
AI(Gemini Notebook)作業手順書から学習ガイド・クイズ・音声解説を下書きする。新人の質問に、引用つきで答える。手順書どうしの食い違いを一覧にする
社員(教育の担当者)確認下書きと答えの引用を、今の手順と突き合わせる。食い違いの一覧を見て手順書を直し、クイズの正解を確かめる
社長判断食い違う手順のどちらを会社のやり方にするか、新人にどこまで任せるか、判断の基準(値引き・例外)を決めて手順書に書く

これは、シス学の3つのシのうち「承継価値の向上(いつでも、高く渡せる会社に)」にあたります。社長の判断と勝ちパターンが手順書という言葉に残り、ノートブックを通して、誰が教えても同じ内容で新人に伝わるようになります。

シス学 AI研修では、自社の手順書や製品資料を題材に練習します。社員が Gemini Notebook などのAIで学習資料と質問窓口を作り、自分たちで更新できるところまでです。研修は、条件を満たせば厚生労働省の人材開発支援助成金の対象となる場合があります。対象になるかどうかは労働局の審査で決まり、受給を保証するものではありません。対象は雇用保険の被保険者です。計画届は研修開始の1か月前まで(6か月前から)に出し、受講料はいったん全額を会社が支払います。助成金の有無で受講料は変わりません。事業展開等リスキリング支援コースは、令和8年度末までの時限措置です。詳しくはAI研修に使える助成金をご覧ください。

料金は、対象の業務と体制をお聞きしたうえで、無料相談でご案内します。まずは無料相談から、30分の無料相談を予約してください。

まとめ

  • NotebookLM は Gemini Notebook に名前が変わった。入れたソースだけを材料に答え、答えに引用を付ける。すべての Google Workspace のプランで使える
  • 進め方は「アカウントとプラン → 管理コンソールの共有設定 → 1業務1ノートブック → ドライブからソース → チャットの設定と引用の確認 → Studio で研修資料 → 共有と更新の担当」
  • 上限は、Business Starter で1ノートブック50ソース・1日50回のチャット、Business Standard・Plus で300ソース・500回(2026年10月23日に公式ヘルプで確認。変わる場合がある)
  • 会社の Workspace のアカウントでは、入れた資料・質問・答えはトレーニングに使われず、フィードバックを送っても人のレビューはない。個人のアカウントとは扱いが違う
  • 見せてはいけない資料は入れない。チャットビューのリンクでも、閲覧者が資料にアクセスできる場合がある

まずは明日、会社のアカウントで Gemini Notebook(notebook.google.com)を開きます。新人からよく聞かれる業務の手順書を3本、ドライブから入れてみてください。そのうえで、最近聞かれた質問を5つ、聞かれた言葉のまま入力し、答えの引用を開いて手順書と突き合わせます。合わなかった所が、最初に直す手順書です。

よくある質問

NotebookLM と Gemini Notebook は同じものですか?

同じです。Google の Gemini Notebook の製品ページのよくある質問に「NotebookLM は Gemini Notebook になりました」とあります。ヘルプの記事も Gemini Notebook の名前で書かれ、URL も support.google.com/gemininotebook に移りました。ただし2026年10月23日時点では、ヘルプセンターの見出しは「NotebookLM ヘルプ」のままです。管理者向けヘルプにも「名称変更されます」とあり、古い名前が残っている所があります。入れた資料(ソース)をもとに質問に答え、引用元を示すという使い方は変わりません。

NotebookLM(Gemini Notebook)に入れた社内の資料は、AIの学習に使われますか?

会社の Google Workspace のアカウントについて、Google は次のように説明しています。アップロード・質問・答えを人がレビューすることも、AIモデルのトレーニングに使うこともありません。高評価・低評価のフィードバックを送った場合も同じです。個人の Google アカウントでは、フィードバックを送らない限りトレーニングには使われません。ただしフィードバックを送ると、特別なトレーニングを受けたチームが内容をレビューし、アカウントとの関連付けを外して最長3年保存されます(2026年10月23日に確認)。

法人で使うには、どのプランが必要ですか?

Google の製品ページでは、すべての Google Workspace のプランで使えます。違うのは使える量です。公式ヘルプの表では、Business Starter は1ユーザー100ノートブック・1ノートブック50ソース・1日50回のチャットです。Business Standard・Plus は500ノートブック・300ソース・500回です。プランの料金は[法人向け生成AIの料金比較](/column/hojin-seisei-ai-hikaku)で並べています。

業務マニュアルを入れるときのこつは何ですか?

3つあります。1つ目は、Google ドキュメントにしてドライブから入れることです。ドライブから入れたソースは自動で同期されるので、手順書を直せば答えも新しくなります。2つ目は、古い版を入れないことです。3つ目は、1つの業務の手順書だけを1つのノートブックに入れることです。脚注とコメントは取り込まれないので、大事な注意は本文に書いておきます。

取引先や社外の人とノートブックを共有できますか?

管理者の設定しだいです。管理コンソールの「[組織名] の外部との共有」で、オフ・許可リスト登録済みドメインのみ・オンを選べます。社外の人と使う場合は、許可リストにその会社のドメインを足し、相手は閲覧者にして、コピーの許可はオフにします。見せてはいけない資料は、そのノートブックに入れないでください。

AIの答えが間違っていることはありますか?

あります。Google のヘルプも、レポート・音声解説・スライド資料などには不正確な情報が含まれる場合があるとし、生成された内容の確認を求めています。答えに付いた引用を開いて元の資料を確かめること、研修資料は配る前に教える人が通して確かめること、を決まりにしてください。医療・法律・財務などの専門的な判断には使わないよう、Google も注意しています。

出典・参考

CONTACT

社長の時間を、AIでつくりませんか。

どこをAIで仕組みにできるか、一緒に整理します。

オンライン対応/相談だけでも大丈夫です

課題が具体的な方

日時を選んで無料相談を予約平日10〜17時・30分・オンライン日時を決めずにフォームで相談する

まずは情報収集の方

サービス資料をダウンロード
サービス資料の表紙PDF・11ページ/3項目の入力ですぐに読めます

メールでのお問い合わせ:musashi@むさしAI研修.com

運営:株式会社むさしAI研修(東京都渋谷区)