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AI導入支援とは?AIコンサル・研修・開発の違いと、頼む前に決めること

窓辺の机で、年配の男性が、棒グラフの載った資料を手に、向かいに座る男性に説明している打ち合わせの様子

AIを導入したい。でも、何から手をつければよいかわからない。社内に詳しい人もいない。そう考えて、外部の支援を探し始める社長がいます。検索すると、「AI導入支援」「AIコンサル」「AI研修」「AI顧問」と、似た言葉が並びます。

中小企業庁の資料で、AIを活用していない中小企業が挙げた理由の1位は、「活用する業務がイメージできていない」(63.4%、n=3,888)でした。「必要な予算を確保できない」は13.8%です。お金の前に、どの仕事に使うか、誰が進めるかが決まっていない会社が多いことがわかります。

この記事では、AI導入支援とは何か、AIコンサル・研修・開発・顧問の違いを解説します。頼む前に社内で決めること、費用の考え方、依頼先の選び方、契約の前に確かめることもわかります。

AI導入支援とは?外部の専門家に頼めること

AI導入支援とは、会社がAIを仕事に使えるようになるまでを、外部の専門家が手伝うサービスの総称です。決まった定義はなく、会社によって指す範囲が違います。計画づくりだけを指すこともあれば、仕組みをつくるところまで含むこともあります。

頼める内容は、大きく4つの段階に分けられます。

  1. 課題の整理と計画づくり:どの仕事にAIを使うかを決め、順番と進め方をまとめる
  2. 社員の研修:社員がAIを使えるようにする。社内で使うルールの整理も含む
  3. 仕組みづくり(開発):ツールの設定や、業務を自動で進める仕組みをつくる
  4. 定着と見直し(顧問):導入のあとも、使い方と効果を続けて確かめ、直していく

「AIコンサル」と「AI導入支援」という言葉について

この記事では、1の課題の整理と計画づくりを「AIコンサル」、1から4までを含む広い呼び方を「AI導入支援」と呼びます。ただし、開発や運用まで含めて「AIコンサル」と呼ぶ会社もあります。呼び方は会社ごとに違うため、言葉ではなく、何をしてくれるかで比べます。

なぜ外部の支援を使うのか|国の調査でわかること

中小企業庁の資料によると、2019年以降のAI活用に「取り組んだ」中小企業は、約3割(30.3%、n=5,645)でした。取り組んでいない中小企業が挙げた理由は、次のとおりです(n=3,888、複数回答、上位5つ)。

AIを活用していない理由と、外部の支援で手伝えること
理由(国の調査)割合支援で手伝えること(この記事の整理)
活用する業務がイメージできていない63.4%課題の整理と計画づくり
活用を推進する人材が不足している40.0%社員の研修、顧問による伴走
社内ルール・ガイドラインが整備されていない26.2%ルールの整理、入力してよい情報の整理
セキュリティ・情報漏えいへの不安がある14.5%ルールと、使うサービスの選び方
必要な予算を確保できない13.8%費用の見積もりと、補助金の確認

上位3つは、予算ではなく、どの仕事に使うか、誰が進めるか、どんなルールで使うかです。外部の支援は、この3つを決める場面で使うと考えると、頼む内容を決めやすくなります。

同じ資料には、ITツールの活用に関する調査もあります。従業員のITツール活用を促す研修や勉強会に取り組んでいる企業で、「想定した効果が得られなかった」と答えた割合は8.7%でした。取り組んでいない企業は19.1%です。部門間の連携ができている企業は7.6%、できていない企業は34.8%でした。ツールを入れるだけでなく、使う人の研修や、部署間の連携も、支援の範囲に入れて考えます。

AI導入支援の4つの種類|AIコンサル・研修・開発・顧問の違い

AI導入支援の4つの種類
種類頼めること向いている会社1つだけでは足りないこと
AIコンサル(計画づくり)業務の整理、AIを使う仕事の優先順位づけ、導入計画書何から始めるか決まっていない会社社員が使えるようになること、動く仕組み
AI研修社員がAIを使えるようにする。自社の業務を題材にした実習、社内ルールの整理道具はあるが、使いこなせていない会社仕事の選び方、仕組みづくり
AI開発業務を自動で進める仕組み、AIエージェントの設計と構築使う仕事が決まっていて、手作業を減らしたい会社社員への定着、続けての見直し
AI顧問定例の打ち合わせと日々の相談で、判断を続けて支える導入のあとも、相談できる人がほしい会社手を動かす作業(開発など)

1つの種類だけを頼むときは、右端の列の「足りないこと」を、社内か、別の依頼先で補う前提で決めます。種類ごとの詳しい内容は、次の記事で解説しています。

どれから頼むか|社内の状況別の目安

社内の状況と、最初に頼むものの目安
社内の状況最初に頼むもの
AIで何をするか、まだ決まっていない課題の整理と計画づくり(AIコンサル)
使う仕事は見えているが、社員が使えないAI研修
使う仕事も手順も決まっていて、手作業を減らしたいAI開発
使い始めていて、判断に迷う場面が出てきたAI顧問
いくつも当てはまる最初の相談で整理して、まとめて頼む形も含めて決める

頼む前に、社内で決める3つのこと

外部の支援は、社内で決めたことがあるほど、使いやすくなります。見積もりを取る前に、次の3つを決めておきます。

1つ目:困っている仕事を、1〜3つ書き出す

「AIを入れたい」ではなく、「見積書の作成に、1件30分かかっている」「日報を読むのに、毎朝1時間かかる」のように、仕事の名前と時間で書きます。くり返す回数もあると、支援する側が範囲と費用を見積もりやすくなります。書き出し方は、業務の棚卸しで解説しています。

2つ目:社内の窓口を、1人決める

外部の担当者の質問に答え、結果を確かめる人です。社長でも、社員でも構いません。窓口がいないと、依頼した内容と現場の仕事が、少しずつずれていきます。国の調査でも、AIを活用していない理由の2番目は、「活用を推進する人材が不足している」(40.0%)でした。

3つ目:外に渡してよい情報を、決める

支援を受けるときは、自社の資料や、取引先の情報を渡す場面があります。何を渡してよいか、渡せない情報は何かを、先に決めます。個人情報や取引先の機密は、扱いを決めてから渡します。ルールの作り方は、生成AIの社内ルールの作り方で解説しています。

費用の考え方|何に対して払うのか

AI導入支援の費用は、会社と内容によって違います。公的な相場表もありません。この記事では、金額の相場は書かず、費用が何で決まるかと、見積もりで確かめることを説明します。

種類ごとの、費用が決まる要素と、見積もりで確かめること
種類費用が決まる主な要素見積もりで確かめること
AIコンサル(計画づくり)対象の業務の数、聞き取りの回数、成果物の内容計画書に何が入るか。実行に必要な費用の見積もりも含まれるか
AI研修受講の人数、時間、自社の業務を題材にするかどうか研修の時間数、人数の条件、教材と手順書が残るか
AI開発つなぐ業務の数、使うシステムの数、確認の仕組みの有無対象の範囲、できあがりの定義、修正の回数、納品後の保守
AI顧問月の打ち合わせの回数、相談の窓口、対応の時間月に何をしてくれるかの一覧、契約の最短期間

シス学の費用の目安

シス学の場合の目安は、研修が1名あたり8万円〜(12時間・税別・4名から)、開発が1業務50万円〜(税別)です。初回の相談(30分)は無料です。対象の業務、人数、つなぐ範囲で変わるため、詳しくは無料相談でお見積もりします。

費用を抑える公的な制度

デジタル化・AI導入補助金は、事務局に登録されたITツールの導入費が対象です。事務局に登録されたIT導入支援事業者と、共同で申請します。公募要領には、交付決定の前に購入したITツールは対象外と書かれています。契約の前に、日程と条件を確かめます。詳しくはAI導入に使える補助金で解説しています。社員の研修の費用は、AI研修に使える助成金をご覧ください。

無料で使える公的な相談窓口

よろず支援拠点は、47都道府県に設置された、中小企業・小規模事業者の経営相談の窓口です。公式サイトによると、経営上のあらゆる相談に、何度でも無料で対応しています。AIに限らず、有料の支援に頼む前に、考えを整理する場として使えます。

依頼先の選び方|確かめる8つの質問

2〜3社から、同じ条件で見積もりを取り、次の表で比べます。答えは、口頭ではなく、紙やメールで残してもらいます。

依頼先に確かめる8つの質問
確かめること質問の例よい答えの目安
自社の仕事を聞くか最初の打ち合わせで、何を聞かれますか業務の流れ、時間、困りごとを聞く。ツールの話から始めない
何を渡してくれるか契約の終わりに、手元に何が残りますか計画書、手順書、設定済みの仕組みなど、物で答える
範囲がはっきりしているかどこまでが料金に含まれ、何が別料金ですか含まれる範囲と、別料金になる条件を、紙で示す
社内に残るか終わったあと、自社だけで続けられますか手順書、研修、引き継ぎまで含めて計画している
小さく始められるか1つの業務だけ、頼めますか1業務から契約でき、広げるかどうかをあとで決められる
情報の扱い渡した資料は、どこに保管され、誰が見ますか保存先、見られる人、削除の方法を説明できる
効果の確かめ方何を見て、うまくいったと判断しますか所要時間、ミスの件数など、自社で測れる数字を挙げる
できないことを言うかAIが向かない仕事は何ですか向かない仕事や、人の確認が要る場面を説明する

「何でもできます」と答える会社より、できないことを説明する会社のほうが、見通しを立てやすくなります。

契約の前に確かめること|経済産業省のチェックリストから

経済産業省は、2025年2月に「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」を公表しました。AI関連サービスの契約に慣れていない事業者を含めて、契約のときに確かめる点を整理したものです。チェックリストは、契約を次の3つの類型に分けています。

チェックリストのAI関連サービスの3類型
類型内容
汎用的AIサービス利用型提供されている汎用的なAIサービス(生成AIサービスなど)を使う契約
カスタマイズ型提供事業者が、自社向けに改良・調整したサービスを使う契約
新規開発型開発事業者と組んで、独自のAIシステムを開発して使う契約

チェックリストは、会社が相手に渡す情報(インプット)と、相手から受け取る成果物(アウトプット)の2つを軸にしています。中小企業が見ておきたい点を、項目から挙げます。

  • 渡した情報の使い道:相手が、渡した情報を、サービスの提供以外の目的に使えるか。相手が自社の学習に使うと定めている場合は、許容できるかを慎重に考える
  • 渡した情報の管理:保管の体制とセキュリティの水準。管理の状況の確認や、情報の提供を求められるか
  • 成果物の権利と使い道:できあがった成果物を、自社が使えるか。権利が誰のものか
  • 個人情報:個人データを渡す場合は、個人情報保護法にもとづく扱いを整理する
  • そのほかの条項:保証、責任の範囲、解除、準拠法・紛争解決なども、十分に検討する

契約の内容は、専門家の確認が要る場面があります。この記事は、法律上の助言ではありません。契約書の案が出たら、顧問弁護士などに見てもらいます。

AI導入支援でよくある失敗と対策

失敗1:丸投げして、社内に何も残らない

支援が終わると、使い方も、手順もわからなくなります。対策:社内の窓口を1人決め、手順書と研修を、契約の成果物に含めます。

失敗2:範囲を広げすぎて、どれも終わらない

最初から、全部の業務を対象にしてしまうことがあります。対策:最初は1つの仕事に絞り、90日で一巡させます。進め方は、業務改善にAIを使う方法で解説しています。

失敗3:成果物が決まらず、終わりが見えない

何が渡されたら完了か決めずに、始めてしまうことがあります。対策:契約の前に、完了の条件を紙に書きます。

失敗4:使えるのが、支援する側だけになる

仕組みができても、社員が使い方を知らず、止まってしまいます。対策:研修と手順書を入れ、社員が自分で使えるところまで進めます。

失敗5:入力してよい情報を決めずに始める

資料を渡したあとで、渡してはいけない情報だったとわかることがあります。対策:先に、渡してよい情報と、渡せない情報を分けます。

シス学のAI導入支援の進め方

シス学(システムAI経営学)は、社長の頭の中にある判断と勝ちパターンを、AIでマニュアルにし、AIエージェントで仕組みにして、誰がやっても回る会社をつくる経営の方法です。株式会社むさしAI研修のAI導入支援ブランドとして提供しています。旗の言葉は「世界は、システムでできている。」です。

シス学が会社に進めるやり方は、AIで会社をシステム化し、再現性を高めることです。具体的には、次の3つです。

  • 社長や一部の社員の頭の中にある、手順と判断の基準を書き出し、会社の仕組みに移します。
  • うまくいったやり方(勝ちパターン)を、誰がやっても同じ品質で、何度でも再現できるようにします。ミスも減ります。
  • 新たな勝ちパターンのつくり方も仕組みにして、進化し続けられるようにします。

このやり方で、次の「シス学で叶える3つのシ」を目指します。

  • 1つ目のシ:収益改善:高収益体質へ。削れた作業時間と、新たな勝ちパターンで伸びた分の両方を、数字で確かめます。
  • 2つ目のシ:時間創出:社長がいなくても回る会社へ。社長は経営の判断と次の一手に、社員はお客様への対応と自分の成長に、時間を使えるようにします。
  • 3つ目のシ:承継価値の向上:いつでも、高い価値で次へ引き継げる会社へ。

この記事で扱ったAI導入支援は、1つ目のシ「収益改善」と、2つ目のシ「時間創出」につながります。

サービスは、3つです。シス学 AI戦略は、経営課題の分析とAI導入計画です。シス学 AI研修は、自社の業務を題材にした社員教育です。シス学 AI開発は、AIエージェントと業務自動化の構築です。この3つを、同じチームが担当します。戦略・研修・開発は、それぞれ単独でもご依頼いただけます。

全国オンラインで対応します。訪問での研修や打ち合わせは、地域と内容に応じてご相談ください。山口県の会社は、山口県のAI導入支援もご覧ください。

まとめ

  • AI導入支援は、AIを仕事に使えるようになるまでを手伝うサービスの総称。呼び方は会社ごとに違うので、成果物で比べる
  • 種類は、計画づくり(AIコンサル)、研修、開発、顧問の4つ。社内の状況で、最初に頼むものが変わる
  • 頼む前に、困っている仕事、社内の窓口、渡してよい情報の3つを決める
  • 費用は、業務の数・人数・範囲で決まる。契約の前に、成果物、情報の扱い、完了の条件を確かめる

まずは、困っている仕事を1〜3つ書き出してみてください。書き出しには、無料の社長の仕事 棚卸しパック(Excel・PDF)が使えます。お名前・会社名・メールアドレスの入力で受け取れます。AI導入の全体の流れは、中小企業のAI導入の進め方にまとめています。

書き出した仕事のうち、どれから頼むのがよいかを一緒に整理したいときは、日時を選んで無料相談を予約できます。初回は30分・無料・全国オンラインで、相談のあとに無理な営業はしません。

よくある質問

AI導入支援とは、何ですか?

会社がAIを仕事に使えるようになるまでを、外部の専門家が手伝うサービスの総称です。課題の整理と計画づくり、社員の研修、仕組みづくり、導入後の見直しなどが含まれます。決まった定義はなく、会社によって範囲が違います。

AIコンサルとAI導入支援は、何が違いますか?

この記事では、課題の整理と計画づくりを「AIコンサル」、研修や開発、顧問まで含む広い呼び方を「AI導入支援」としています。ただし、呼び方は会社ごとに違います。言葉ではなく、契約の終わりに何が手元に残るかで比べてください。

AI導入支援の費用は、どのくらいですか?

公的な相場表はなく、会社と内容によって違います。業務の数、人数、つなぐ範囲で決まります。シス学の目安は、研修が1名あたり8万円〜(12時間・税別・4名から)、開発が1業務50万円〜(税別)です。

AI導入支援に、補助金は使えますか?

デジタル化・AI導入補助金が、使える場合があります。対象は事務局に登録されたITツールで、事務局に登録されたIT導入支援事業者と共同で申請します。交付決定の前に購入したITツールは、対象外です。研修の費用は、人材開発支援助成金を確認します。

社内にAIに詳しい人がいなくても、頼めますか?

頼めます。ただし、外部の担当者の質問に答え、結果を確かめる窓口を、社内で1人決めてください。国の調査では、AIを活用していない理由の2番目が、「活用を推進する人材が不足している」(40.0%)でした。

出典・参考

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