なぜ中小企業のDXは進まないのか|公的調査に出る3つの壁
IPAの「DX動向2026」(2026年4〜6月に1,799社が回答)から、中小企業のDXを止めている所を3つ拾うと、次のとおりです。
| 壁 | 調査の数字 | この記事で越える所 |
|---|---|---|
| 1. メリットが見えない | DXに取り組んでいる企業は100人以下で41.6%(1,001人以上は98.7%)。取り組んでいない100人以下の企業の54.0%が「自社がDXに取組むメリットがわからない」 | ステップ1で、5年後の姿と測る数字を1枚に書く |
| 2. 進める人がいない | DXに取り組む企業のうち、進める人材の「量」が不足と答えた企業は100人以下でも6割超、「質」の不足は7割超 | 人と組織の節で、社内の役割と外の力の使い方を決める |
| 3. 成果が測れない | DXに取り組む企業(規模を問わない)のうち、成果指標を設定しているのは23.9%。設定していない理由の1位は「評価指標の設定方法がわからない」(36.0%)。DXの成果が「わからない」企業も26.8% | 各ステップの「判断の基準」で、次へ進む数字を先に決める |
経済産業省の「『デジタルガバナンス・コード』実践の手引き2.1」は、よくある進まない形を2つ挙げています。1つは、目的がないまま「AIを使って何かできないか」と考え、ベンダーに丸投げする形です。もう1つは、社長が号令をかけても誰も変革に手を付けない形です。どちらも、ツールより先に「何のために、どの順番で」が決まっていないことが原因です。
AI導入に絞った「進まない理由」は中小企業のAI導入が進まない5つの理由で扱っています。この記事は、紙やExcelのデジタル化を含むDX全体の順番に絞ります。
中小企業のDXの進め方|デジタル化からAIまでの5ステップ
まず自社の位置を確かめます。2026年版中小企業白書は、中小企業のデジタル化を4つの段階に分けています(帝国データバンクの調査、12,215社)。
| 段階 | 状態 | 割合 |
|---|---|---|
| 段階1 | 紙や口頭による業務が中心で、デジタル化が図られていない | 15.4% |
| 段階2 | アナログな状況からデジタルツールを利用した業務環境に移行している | 57.3% |
| 段階3 | デジタル化による業務効率化やデータ分析に取り組んでいる | 24.5% |
| 段階4 | デジタル化によるビジネスモデルの変革や競争力強化に取り組んでいる | 2.8% |
中小企業の約6割が段階2にいます。紙や口頭からデジタルツールへ移っている途中で、業務効率化やデータ分析(段階3)にはまだ届いていない状態です。経済産業省の「中堅・中小企業等向けDX推進の手引き2025」は、DXを4つのプロセスで進めるとしています。「意思決定 → 全体構想・意識改革 → 本格推進 → DX拡大・実現」です。白書の段階と手引きのプロセスを重ねると、中小企業の進め方は次の5ステップになります。
| ステップ | 白書の段階 | 手引きのプロセス | 主に使うもの |
|---|---|---|---|
| 1. 目的と測る数字を1枚に書く | (全段階の前提) | 意思決定 | 目的シート、DX推進指標 |
| 2. 紙・Excel・電話をデジタルにそろえる | 段階1 → 2 | 全体構想・意識改革 | クラウドの共有・申請・勤怠など |
| 3. 業務の流れを見直し、数字で見る | 段階2 → 3 | 本格推進 | 業務フロー表、月次の数字の表 |
| 4. AIに下書き・転記・要約を任せる | 段階3 | 本格推進 | 生成AI、AIを組み込んだ業務アプリ |
| 5. 社内に広げ、顧客への価値に変える | 段階3 → 4 | DX拡大・実現 | 月次の振り返り表、年1回の再診断 |
AIは4番目です。手引き2.1は、事例調査で「クラウドサービスやAIツールの活用でたちどころにDXを実現した事例は見られなかった」と書いています。紙のまま、流れがバラバラのままAIを入れても、AIに渡すデータがそろいません。
ステップ1|目的と測る数字を1枚に書く
手引き2025は、パーパス(存在意義)を明確にし、5年後・10年後の姿(経営ビジョン)を描き、今との差を埋める課題を整理する順番を示しています。社長が書くのは長い計画書ではなく、1枚の表で足ります。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| やること | 5年後の姿と今の差を書き、差を埋める仕事を3つまでに絞る。IPAの「DX推進指標」(無料の自己診断)で、今と3年後の目標をレベル0〜5で付ける |
| 使う表 | 目的シート(列:5年後の姿/今の状態/差を埋める仕事/測る数字/担当者) |
| 判断の基準 | 測る数字が1つ以上決まり、社内の担当者が1人決まったら、ステップ2へ |
DX推進指標は、IPAの「DX推進ポータル」から回答して提出すると、他社と比べたベンチマークレポートを受け取れます。2026年9月18日から、提出はWebフォームに変わりました。IPAは、経営幹部や事業部門、IT部門などの関係者が集まって議論しながら記入することを勧めています。
ステップ2|紙・Excel・電話をデジタルにそろえる
手引き2025は、身近で取りかかりやすい所から始める例として、手書きの紙の台帳のデジタル化や、グループウェアで全社員の予定と勤怠を管理することを挙げています。熊本市の運送会社ヒサノは、配車と人員配置を「横便箋」と呼ぶ紙の冊子だけで管理していました。これを、誰でもどこからでも確認できるクラウドに作り直しました(手引き2.1)。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| やること | 紙・Excel・電話で回っている書類と連絡を書き出し、二重に書き写している所から置き換える |
| 使う表 | 紙とExcelの一覧表(列:書類・連絡の名前/誰が書く/月の件数/書き写す先/置き換え先/止める日) |
| 判断の基準 | 選んだ書類が、書き写しなしで1か月回ったら、ステップ3へ |
明日できる最初の1歩は、この「紙とExcelの一覧表」を1週間つけることです。函館市の近藤商会(50名)は、ペーパーレス化でコピー用紙を年5万枚から2千枚に減らし、10台ほどあったプリンタを各拠点1台にまとめました(手引き2025)。
ステップ3|業務の流れを見直し、数字で見る
手引き2025の「本格推進」は、データ分析の前提となる業務プロセスの見直しです。ツールを入れただけで流れを変えないと、効果が出にくくなります。中小企業庁の資料は、省力化の投資でITツール(この調査ではAIを含まない)を使った中小企業に効果を聞いています。「想定した効果が得られなかった」のは、部門間連携ができていない企業で34.8%、できている企業で7.6%でした。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| やること | 1つの業務(受注、見積、日報など)の手順を並べ、やめる・まとめる・ツールに任せる手順を決める。毎月見る数字を1つ決める |
| 使う表 | 業務フロー表(列:手順/担当/1回の時間/待ち時間/使うデータ/やめる・まとめる・任せる) |
| 判断の基準 | 毎月の会議で、決めた数字を表で見て次の手を決める状態が3か月続いたら、ステップ4へ |
山口県下関市の建設会社コプロス(124名、DXセレクション2025準グランプリ)は、2021年9月から全11部署にBIで月1件のレポートを出させています。役員・管理職は月1回、業務効率化の状況を点検します。印刷枚数は27%減りました(2022年6月と2024年6月の比較)。3つのDX戦略の推進などで、1名当たりの営業利益は8倍超になっています(手引き2025)。業務の洗い出しには業務棚卸しのやり方の表が使えます。
ステップ4|AIに下書き・転記・要約を任せる
IPAは、AIを導入・試験利用・検討している企業(規模を問わない)に用途を聞いています。上位は「文書・音声の要約・翻訳・校正」(82.5%)と「文書・レポートの作成」(80.5%)です。ステップ3で流れとデータがそろった業務から、文書の下書き・転記・要約をAIに任せます。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| やること | ステップ3の業務のうち、繰り返す文書の作業を1つ選び、AIで下書きさせて人が確かめる形で1か月試す |
| 使う表 | AIに任せる候補表(列:仕事/月の回数/1回の時間/間違えたときの影響/確かめる人/入れてはいけない情報) |
| 判断の基準 | 確かめた後の手直しが減り、ステップ1の数字が動いたら、同じ形で次の業務へ広げる |
北九州市の訪問看護ステーション、プーラビダ(26名、DXセレクション2026グランプリ)の例です。生成AIを使った自社のしくみ「ほぽたくん」で、看護師の報告書作成を支えています。報告書の作成は1時間から5分に縮みました(90%減。資料がAIの支援による成果として示す数字)。AI導入の細かな手順は中小企業のAI導入の進め方、業種別の事例は中小企業の生成AI活用事例にまとめています。
ステップ5|社内に広げ、顧客への価値に変える
IPAの調査で、DXの成果が出ている企業に取組項目ごとの成果を聞くと、高いのは「アナログ・物理データのデジタル化」と「業務の効率化による生産性の向上」です。その他の項目は相対的に低いままです。ステップ5は、社内で効いた形を他の部署に広げ、浮いた時間を顧客への提案や新しいサービスに回す段階です。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| やること | 効いた業務の手順と表を他部署に渡す。浮いた時間で、顧客に出す新しい提案・サービスを1つ決める |
| 使う表 | 月次の振り返り表(列:測る数字/先月/今月/効いたこと/次の一手/担当) |
| 判断の基準 | 年1回DX推進指標で診断し直し、ステップ1の目的シートを書き換える |
長崎県佐世保市で自動車教習所などを営むヒューマングループ(53名)は、30年使ったシステムからクラウドの業務基盤に移りました。DX全体の成果として、会議時間75%減、社内電話90%減が示されています。自社用に作った社内システムを外販するDX支援事業も始めました。導入は15社、売上は2,000万円です(2025年〜2026年現在。DXセレクション2026準グランプリ)。IPAの調査では、DXに取り組む企業のうち成果指標を設定している企業は、設定していない企業より投資対効果が出ている割合が10ポイントほど高くなっています。
「小さく始めるDX」の実践ポイント|DXセレクション選定企業に見る5つの形
DXセレクションは、経済産業省とIPAが中堅・中小企業等のDXの優良事例を選ぶ取組です。手引き2025は成功のポイントの一つに「まずは身近なところから始め、成功体験を重ねる」を挙げています。選定企業の公表資料から、小さく始めて広げた形を5つに分けました。数字の後ろの( )は、資料がその数字を何の成果として示しているかです。
| 形 | 会社(所在地・業種・従業員数・選定年) | やったこと | 公表された数字 |
|---|---|---|---|
| 1. 効果の出やすい1つから | 加藤工務店(愛知県瀬戸市・建設業・38名・2026) | ICT活用工事と業務のクラウド化から始め、アスファルト合材の受発注アプリへ広げた | 出荷トンベースで予約の約7割がアプリ経由(受発注アプリの成果) |
| 2. クラウドを1つずつ積み重ねる | リノメタル(埼玉県八潮市・金属加工業・101名・2024準グランプリ) | 事務の非効率や、ノウハウ・データの属人化をなくすため、クラウドサービスを順に導入 | 5年間で28個のクラウドサービスを導入 |
| 2. クラウドを1つずつ積み重ねる | 後藤組(山形県米沢市・建設業・130名・2025グランプリ) | 現場の社員がノーコードツールで業務アプリを作る「全員DX」。毎日の危険予知活動も電子化 | アプリ総数3,000件超。一人当たりの残業時間 2021年123時間 → 2024年108.7時間(DX全体の成果) |
| 3. 社長直轄の委員会で工程を見直す | 三行合成樹脂(新潟県見附市・製造業・113名・2026準グランプリ) | 社長が最高責任者のDX推進委員会に各部門の若手を集め、属人化した工程を分析してシステムに合わせて業務を見直した | 重大クレーム 16件 → 6件(DX全体の成果) |
| 4. 現場の改善を毎月共有する | エヌエスケーケー(兵庫県神戸市・小売業・61名・2026) | 月1回、全部署から生成AIを使った改善成果の報告を義務付け、成功例を全社で共有 | 請求書処理 月275分減、営業提案書作成・引継ぎ 月300分減(DX全体の成果。AIだけの効果ではない) |
| 5. AIを業務の一部に組み込む | 川六(香川県高松市・宿泊業・68名・2026) | 毎週全店舗で検討会議を開き、60代の社員やパートを含む全員でベテランの経験をAIで形にした | 一人当たり月平均残業 6時間49分 → 3時間54分、離職率 13.9% → 6.5%(2023年 → 2025年。DX全体の成果) |
| 5. AIを業務の一部に組み込む | プーラビダ(福岡県北九州市・医療・福祉業・26名・2026グランプリ) | 生成AIを使った自社のしくみで報告書作成を支え、データを経営判断にも使う | 報告書作成 1時間 → 5分(AIの支援による成果)、離職率 83.3% → 7.7%(DX全体の成果) |
7社のうち4社は、100名以下の会社です。共通するのは、最初の取組が「全社の大きなシステム」ではなく、1つの書類・1つの業務だったことです。三重県伊勢市の飲食店ゑびやも、事業承継を機に1台のPCに天気や売上を手で入力するところから始めました。7年かけてAIの来客数予測などを作り、客単価3.5倍・売上5倍・利益50倍になっています(手引き2.1。DX全体の成果)。
DXを現場に定着させる人と組織の仕組み
手引き2025は、DXを進める人材を最初から全部社内で確保するのは、中小企業には高いハードルだとしています。ITベンダーやITコーディネータなど外部の支援を使い、その過程で社内にノウハウを残す形です。中小企業庁の資料では、ITツール(AIを含まない)で「想定した効果が得られなかった」割合は、社員の研修・勉強会がない企業で19.1%、ある企業で8.7%です。
| 役割 | 誰が | 月にやること |
|---|---|---|
| 旗振り | 社長 | 目的シートを社内で自分の言葉で話す。月1回の会議で、次の一手と予算を決める |
| 推進担当 | 各部門から1人ずつ(若手を含む) | 一覧表・フロー表を更新し、試した結果を数字で持ってくる |
| 使い手 | 全社員 | 月1回、使ってみた改善を1つ報告する(エヌエスケーケーの形) |
| 外の伴走 | ITコーディネータ、支援機関、コンサルなど | 社長の壁打ち相手になり、順番とツールの選び方を一緒に決める |
神戸市の旭光電機(234名)は、社長と各部門のメンバーが参加する「DXサークル」を置いています。テーマ選びから課題解決・決裁までを、そこで一気通貫で行います(DXセレクション2026)。ヒサノは、ITコーディネータとの対話で5年後の経営ビジョンをはっきりさせてから、紙からクラウドへの切り替えに進みました。社員の研修費には人材開発支援助成金が関係します。条件はAI研修に使える助成金で解説しています。
DXを後押しする公的な支援|診断・補助金・相談先
手引き2025の「企業DXに関連する政策一覧」(2025年3月時点)から、中小企業が最初に確かめたいものを並べます。金額・条件は年度で変わるため、申し込む前に各制度の公式ページで確かめてください。
| 制度 | 使い方 | 確かめること |
|---|---|---|
| DX推進指標(IPA) | ステップ1・5の自己診断。提出するとベンチマークレポートがもらえる | 2026年9月18日から提出はWebフォームに変更 |
| デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金) | ステップ2〜4のソフトウェア・クラウドの導入 | GビズIDプライムの取得と、SECURITY ACTIONの「一つ星」か「二つ星」の宣言が申請要件。交付決定の前に契約しない |
| ものづくり補助金・省力化投資補助金 | 設備やIoT・ロボットなど、デジタル技術を使った設備の導入 | 公募要領の対象経費と、申請の時期 |
| 中小企業経営強化税制 | 経営力向上計画の認定を受けて設備を取得したときの税の優遇 | 即時償却か取得価額の10%の税額控除(資本金3,000万円超は7%)を選べる(2025年3月時点) |
| デジwith(中小機構) | デジタル化のきっかけ作りから、ツールの提案・導入・運用まで相談できるポータル | 令和7年4月1日から利用可能 |
| DX認定制度 | DXに取り組む体制が整った企業を国が認定。DXセレクションへの応募にも関わる | 認定の要件と申請の方法 |
補助金の日程と申請の順番はAI導入に使える補助金で詳しく解説しています。補助金は審査で決まり、採択を前提に計画を組むと、落ちたときに止まります。ステップ1〜2は無料や月額の安いツールで始め、ステップ3以降の投資に補助金を当てる順番が安全です。
DXを根づかせるために|よくある失敗と防ぎ方
| 失敗 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 目的がないままツールから入る | 「AIで何かできないか」とベンダーに丸投げし、使われない(手引き2.1のよくある形) | ステップ1の目的シートを先に書き、ツールは差を埋める手段として選ぶ |
| 社長の号令だけで終わる | 部門が「うちは関係ない」と動かない(同上) | 社長が月1回の会議に出て、次の一手と担当をその場で決める |
| 紙を残したまま二重入力 | ツールと紙の両方に書き、仕事が増える | ステップ2の一覧表に「紙を止める日」を書いておく |
| 流れを変えずにツールだけ入れる | 部門の間で止まり、効果が出ない(ITツールで部門間連携がない企業の34.8%が「想定した効果が得られなかった」) | ステップ3のフロー表で、部門をまたぐ手順から見直す |
| 成果を測らない | 続けるかやめるかを決められない(成果指標の設定は23.9%) | 各ステップの判断の基準を、始める前に決める |
| いきなり全社・大型のシステム | 費用がかさみ、現場が追いつかない | 効果の出やすい1業務から始め、3か月回してから広げる(加藤工務店の形) |
手引き2025は、DXは一度行えば終わるものではなく、中長期の目線で変革を続けることが必要だとしています。月次の振り返り表で失敗した試みも残しておくと、次の業務を選ぶときの材料になります。
シス学の場合|DXの1業務を「作業・確認・判断」に分けて進めます
シス学(システム経営学)は、AIエージェントを活用し、会社を「儲かるシステム」につくり変える経営学です。DXの5ステップのうち、ステップ3と4では、選んだ1つの業務を「作業・確認・判断」に分けて、AIと社員と社長の受け持ちを決めます。たとえば、FAXやメールで届く受注の業務なら、次のようになります。
| 受け持つ人 | 仕事 | 中身 |
|---|---|---|
| AI | 作業 | FAX・メールの注文を受注一覧に転記し、在庫表と照らして納期の下書きを作る |
| 社員 | 確認 | 数量・単価・納期を確かめ、在庫が足りない注文など例外に対応する |
| 社長 | 判断 | 値引きと、在庫が足りないときにどの客を優先するかを決める |
社長に集まっていた下書きや確認をAIと社員に渡し、社長の時間を生むことを目指します。手順と判断の基準は表として会社に残すので、担当者が替わっても同じやり方で回せます。シス学のAIコンサルティングでは、どの業務から始めるかの順番決めから、社員の研修、AIエージェントの仕組みづくりまでを一緒に進めます。
料金は、対象の業務と体制をお聞きしたうえで、無料相談でご案内します。まずは30分の無料相談で、今どの段階にいて、どの業務から始めるとよいかをお伝えします。
まとめ|DXは「1枚の目的」と「1つの業務」から
- DXに取り組む企業は、100人以下で41.6%。取り組まない理由の1位は「メリットがわからない」(IPA)
- 中小企業の約6割は、ツールは入ったが流れは変わっていない段階2(2026年版中小企業白書)
- 進め方は、目的と数字を決める → 紙・Excelをデジタルに → 業務の流れを見直す → AIに任せる → 広げる、の5ステップ
- ステップごとに使う表と、次へ進む判断の基準を先に決める
- DXセレクションの中小企業も、1つの書類・1つの業務から始めている
最初の1歩は、社内で紙・Excel・電話で回っている書類と連絡を1週間書き出すことです。書き写しが多い行が、ステップ2で最初に置き換える候補になります。
よくある質問
DXとデジタル化(IT化)の違いは何ですか?
経済産業省の手引きは、DXを「単にデジタル技術やツールを導入すること自体ではなく、企業経営の変革そのもの」と説明しています。紙をクラウドに置き換えるのはデジタル化で、DXの入口です。その先で業務の流れやビジネスモデルを変えることまで含めてDXと呼びます。
中小企業のDXは、何から始めればよいですか?
5年後の姿と今の差を1枚に書き、測る数字を1つ決めることからです。そのうえで、紙やExcelで二重に書き写している書類を1つ選んでデジタルに置き換えます。経済産業省の手引きも、身近で取りかかりやすい所から始めて成功体験を重ねることを、成功のポイントに挙げています。
中小企業でDXが進まない理由は何ですか?
IPA「DX動向2026」では、DXに取り組んでいない従業員100人以下の企業で最も多い理由は「自社がDXに取組むメリットがわからない」(54.0%)でした。DXに取り組む企業でも、進める人材の不足(100人以下でも量の不足が6割超)や、成果指標を決めていないこと(設定は全体で23.9%)が調査に出ています。
DXとAI導入は、どちらを先に進めるべきですか?
デジタル化と業務の見直しが先です。紙のままや、流れが部門ごとにバラバラのままでは、AIに渡すデータがそろいません。経済産業省の手引き2.1も、クラウドやAIツールですぐにDXを実現した事例は見られなかったとしています。業務の流れがそろったら、文書の下書きや要約からAIに任せます。
社内にIT担当者がいなくても、DXは進められますか?
進められます。経済産業省の手引きは、中小企業では外部の支援機関やITコーディネータなどの力を借りながら、その過程で社内にノウハウを残すことを勧めています。社内では、各部門から推進担当を1人ずつ決めておくと、決めたことが進みやすくなります。
DXの状況を無料で診断する方法はありますか?
IPAの「DX推進指標」で自己診断できます。今と3年後の目標をレベル0〜5で付け、IPAの「DX推進ポータル」のWebフォームから提出すると、他社と比べたベンチマークレポートを受け取れます。IPAは、経営幹部や事業部門などの関係者が集まって記入することを勧めています。


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