卸売業・商社が直面する構造的課題と生成AIの可能性
数字で見る卸売業の今:事業所・働く人・仕入値の上昇・人手不足
まず、国の資料で卸売業の今を確かめます。総務省・経済産業省の経済センサスと、中小企業庁・中小企業基盤整備機構の中小企業景況調査には、次の数字が載っています。
| 項目 | 数字 | 出典 |
|---|---|---|
| 卸売業の事業所数 | 34万8,889事業所(2021年6月1日現在) | 総務省・経済産業省「令和3年経済センサス‐活動調査」 |
| 卸売業の従業者数 | 385万6,785人(同上) | 同上 |
| 卸売業の年間商品販売額 | 389兆3,883億円(2020年の1年間)。卸売業・小売業の合計の74.5% | 同上 |
| 中小卸売業の「経営上の問題点」 | 1位 仕入単価の上昇 28.8%、2位 需要の停滞 17.8%、3位 人件費の増加 10.2%、4位 従業員の確保難 8.6% | 中小企業景況調査(2026年7〜9月期) |
| 中小卸売業の仕入単価DI・売上単価DI | 仕入単価 78.1、売上単価 52.5(いずれも前年同期比で「上昇」−「低下」) | 同上 |
| 中小卸売業の従業員数過不足DI | マイナス20.3(「不足」が「過剰」を上回る。前期より不足感が強まった) | 同上 |
中小の卸売業がいちばん困っているのは、仕入値の上昇です。仕入単価のDIは78.1で、売上単価の52.5を大きく上回っています。仕入値の上がり方に、売値の見直しが追いついていない会社が多いと読めます。そこに人件費の増加と、人が採れない悩みが重なっています。
AIの活用はまだこれから:中小の卸売業でAIを導入済みは16.8%
中小企業基盤整備機構が2026年3月にまとめた実態調査では、AIを「既に導入している」中小企業は全体で20.4%(n=1,647)でした。卸売業は16.8%(n=119)で、全体の平均より少し低い位置にあります。
中小企業庁が2026年版中小企業白書の概要で示した資料には、AIを活用していない理由の上位が載っています(n=3,888、複数回答、業種を問わない数字)。1位は「活用する業務がイメージできていない」63.4%、2位は「活用を推進する人材が不足している」40.0%です。3位は「社内ルール・ガイドラインが整備されていない」26.2%、4位は「セキュリティ・情報漏えいへの不安がある」14.5%でした。
卸売業に固有の3つの壁:なぜ使い始めにくいのか
- 注文と見積が、ばらばらの形で届く:FAX、電話、メール、得意先ごとの注文書。AIに渡す材料が、そろった文字になっていない
- 単価と条件が、担当者の頭の中にある:得意先ごとの掛率、特価、納品の決まりが、ベテランの記憶と手元のExcelに分かれている
- 仕入値と得意先の情報を、外に出せない:仕入先との約束や、得意先別の単価は会社の大事な情報。どこまでAIに入れてよいかが決まっていない
3つとも、AIの性能ではなく、会社の側の準備の問題です。①は、届いた注文を同じ形の文字にそろえる仕組み(次の章)で手を付けられます。②はベテランへの聞き取り(プロンプト⑤)、③は「入れてはいけない情報」を決める社内ルール(リスクの章)からです。
卸売業・商社における生成AIユースケース全体像
生成AIが得意なのは、文章や表を「読む」「まとめる」「下書きする」仕事です。卸売業・商社の仕事に当てはめると、次のように整理できます。
| 領域 | AIに任せる作業の例 | 人が確かめること |
|---|---|---|
| 営業・提案 | 得意先向けの提案書や新商品の案内文の下書き、商談メモの要約 | 得意先の事情に合っているか、約束できない内容がないか |
| 価格・仕入 | 得意先への価格改定のお願い文、仕入先との協議の記録の整理 | 金額・時期・根拠が正しいか、取引のルールに合っているか |
| 受発注 | 注文のメールやFAXの内容を受注明細の形に整理、納期の確認メールの下書き | 品番・数量・納期・納品先が注文どおりか |
| 商品情報 | メーカーの資料から商品説明文や仕様の一覧を作る | 品番・規格・数値がメーカーの資料どおりか |
| 在庫・分析 | 在庫一覧や売上表から、動きの悪い商品や気になる点を洗い出す | 数字の読み違いがないか、打ち手を実行するか |
| 請求・照合 | 請求書と自社の記録の違いを一覧にし、確認のお願い文を下書きする | 違いの原因と、どちらに合わせるか |
| 教育・引き継ぎ | ベテラン営業への聞き取りの質問づくり、得意先ごとの対応メモ、新人向けの問題づくり | 中身がベテランの言葉どおりか |
このうち受発注は、件数が多いと、AIの下書きを人が写すだけでは手間が残ります。届いた注文を商品・得意先・納品先と照合し、今お使いの販売管理システムへ登録するまでの仕組みづくりは、受注入力の自動化支援でご紹介しています。この記事では、それ以外の文書の仕事を中心に扱います。
国内卸売業・商社の生成AI活用事例
ここでは、各社が公式に発表した内容だけを紹介します。数字は発表時点のもので、条件は各社の発表のとおりです。総合商社の生成AIの事例に加えて、卸売業に多い見積と照合の仕事でAIを使っている事例も取り上げます。
住友商事|約9,000人にAIを一斉導入、コスト削減効果は年間約12億円
住友商事では、2024年4月に、海外グループ会社を含む約9,000人が「Microsoft 365 Copilot」の利用を一斉に始めました。2025年10月時点で、月間アクティブユーザーは約90%です。2024年12月時点の算出で、業務時間の削減効果は月あたり約1万時間です。コスト削減効果は年間約12億円で、アンケートに基づく試算としています(自社メディアの記事、2025年11月4日)。
記事では、メールの要約や会議のまとめといった毎日の使い方が紹介されています。森林資源事業ユニットでは、契約書の比較、決算書の分析、業界紙データの読み取り・分析に使っています。出張レポートや商談メモを共有して検索しやすくすることは、これから進めたい使い方として挙げています。
丸紅|生成AI基盤をグループ16,000名が利用、年間業務量換算で90万時間を削減
丸紅は、2023年4月に生成AIの基盤を1か月で内製して立ち上げました。2025年8月時点で、丸紅グループの16,000名が使っています。2025年4月の段階で、年間業務量換算90万時間の削減を達成したと説明しています。AIエージェントは900を超え、その大半は現場が自分で作ったものです(IR Day 2025「DX戦略」、2025年10月7日)。
同じ資料では、グループの事業のDXの例も挙げています(生成AIに限った例ではありません)。1つは、「各人が経験に基づいて行っていた必要在庫量の判断」をデータにして、誰もが決められるようにしたことです。もう1つは、「販売価格の改定をロジック化」して、適切な時期に値上げ交渉を促す仕組みを入れたことです。
トラスコ中山|AI見積で、得意先への回答は最短5秒。見積の自動化率は30.5%
問屋のトラスコ中山は、2020年1月にAI見積システム「即答名人」を導入しました。同社によると、販売店への見積回答の多くは、各支店の担当者が価格と納期を手で計算し、FAXやメールで返しています。その数は1日あたり約5万行で、得意先が回答を得るまでに数時間から1日ほどかかっていました。即答名人は、AIと分析処理で価格を計算し、人の手を介さずに自動で回答する仕組みです。
得意先への回答は最短で5秒になり、2025年12月末の見積自動化率は30.5%です。即答名人の利用率を50%に引き上げたいとしています(公式サイト)。発表では「AI」とされ、生成AIかどうかは書かれていません。
日本アクセス|AIで買掛照合、2025年までに年間約12,000時間の削減を目指す
総合食品卸の日本アクセスは、取引メーカーとの買掛照合にAIのサービスを導入し、2023年4月に運用を始めました(富士通と共同で2023年6月2日発表)。買掛照合とは、取引先の請求データと自社の台帳を突き合わせる仕事です。それまでは約80人が手作業で照合していました。
AIは過去の照合の実績から学び、明細ごとに照合結果の確からしさ(消込確度)を示します。確度の高い明細は人の確認を簡単にし、低い明細を重点的に確かめる使い方です。2025年までに年間約12,000時間の削減を目指すとしており、発表の時点では目標の数字です。紙の請求書のやり取りが多く残っていることも、課題として挙げています。
卸売業・商社で使えるプロンプト5選
ここからは、中小の卸売業・商社で、そのまま使える指示文です。[ ]の中を自社の内容に置き換えて使ってください。得意先の担当者の名前や連絡先、仕入値や得意先別の単価は、入力した内容の扱いを確かめたツールでなければ入れないでください(リスクの章で説明します)。
①【営業】得意先への新商品の提案書を下書きする
メーカーの資料と、得意先の売れ筋の傾向を渡して、提案書の骨組みを作らせます。得意先の言葉で書かせるのがコツです。
下書きは、得意先をよく知る営業担当が読み直し、約束できない内容がないかを確かめてから使います。
②【価格】得意先への価格改定のお願い文と、説明の材料を作る
仕入値の上昇を売値に移すには、根拠をそろえて早めに伝えることが大切です。AIには文面を整える仕事だけを任せ、金額と時期は人が決めます。
反対に、仕入先から値上げの相談を受ける立場では、AIに「断る文」を作らせて一方的に済ませないよう注意が必要です。取引の種類によっては、取適法の対象になります(リスクの章で説明します)。
③【商品情報】メーカーの資料から、商品の説明文をそろえる
カタログやWebの商品ページに載せる説明文を、同じ形にそろえます。数値は資料にあるものだけを使わせます。
品番と仕様の数値は、メーカーの資料と見比べてから載せます。商品が多い場合は、まず売れ筋の20品目から始めると、形が早く決まります。
④【在庫】在庫の一覧から、動きの悪い商品と打ち手の案を出す
在庫と出荷の表を渡して、見直しの候補を挙げさせます。AIに決めさせるのではなく、話し合いの材料を作らせます。
AIは表の計算を間違えることがあります。挙がった商品は、販売管理システムの数字と照らしてから、仕入担当と営業担当で打ち手を決めます。
⑤【教育】ベテラン営業の聞き取りから、得意先ごとの対応メモと新人向けの問題を作る
「あの得意先は、この時期にこれを頼んでくる」といった知恵は、ベテランの頭の中にあります。聞き取りの質問と、聞き取ったあとの整理をAIに任せます。
聞き取りを録音して文字にするときは、本人の了解を取ってからにします。整理したメモは、ベテラン本人に読んでもらい、言いたいことと違う所を直してもらいます。
卸売業・商社×生成AIのリスクとガバナンスをどう設計するか
卸売業で特に気をつけたい3つのリスク
- 仕入値・単価・得意先の情報の持ち出し:仕入先との取引条件、得意先別の単価や掛率、得意先の担当者の名前や連絡先を、会社が認めていないAIサービスに入れてしまう
- もっともらしい間違い:AIは、品番・規格・在庫の数・金額を、それらしく間違えることがある。見積や商品情報は、元の資料と照らして確かめる
- 確かめずに取引先へ出す:AIが作った価格改定のお願い文や発注のメールを、誰も読まずに得意先や仕入先へ送ってしまう
個人情報保護委員会は、生成AIサービスに個人情報を入力するときの注意を呼びかけています。総務省と経済産業省は、AIを開発・提供・利用する事業者に向けた「AI事業者ガイドライン」を公表しています(最新は1.2版、令和8年3月31日公表)。こうした公的な資料も参考に、自社の大きさに合うルールを決めます。
下請法は2026年1月から「取適法」に:卸売業が確かめたい場面
2026年1月1日から、下請法(下請代金支払遅延等防止法)が改正され、通称「取適法」になりました。正式な名前は「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」です。「親事業者」は「委託事業者」、「下請事業者」は「中小受託事業者」と呼び方も変わっています。卸売業では、次のような場面が対象になりえます。
- 自社のプライベートブランド商品の製造を頼む:「製造委託」に当たる。公正取引委員会・中小企業庁のテキストは、商社や製造問屋と呼ばれる卸売業者が、自社のPB商品の製造を依頼する例を挙げている。規格品・標準品を買うだけなら、原則として当たらない(自社向けの加工をさせる場合を除く)
- 販売した商品の配送を運送会社に頼む:今回の改正で「特定運送委託」が対象に加わった。販売した商品を得意先(得意先が指定する先を含む)へ届ける運送を、ほかの事業者に委託する場合がこれに当たる。自社の拠点どうしの運送は、通常は当たらない
- どちらも、会社の大きさで決まる:資本金の基準に加えて、従業員の基準(300人・100人)が加わった。自社と相手の資本金・従業員数で、対象かどうかが決まる
生成AIとの関係で気をつけたいのは2点です。1つ目は、発注のときに「給付の内容、代金の額、支払期日、支払方法」などを、書面か電子メールなどで示す義務があることです。AIで発注のメールや注文書を下書きするなら、これらの項目が抜けていないかを人が確かめます。2つ目は、「協議に応じない一方的な代金決定」が新たに禁止されたことです。仕入先から価格の相談を受けたときに、AIの文面で一方的に断って済ませないようにします。自社の取引が対象になるかどうかは、公正取引委員会の資料で確かめるか、専門家に相談してください。
社内ルールに入れたい5つのポイント
- 使ってよいツール:会社として認めたツールとアカウント、入力した内容の扱い(学習に使われない設定かなど)を書く
- 入れてはいけない情報:仕入値、得意先別の単価や掛率、仕入先との契約の中身、取引先の担当者の個人情報などを具体的に挙げる
- 人が確かめる文書:見積、価格改定のお願い文、発注のメール、商品情報は、誰が確かめてから出すかを決める
- 取引のルールの確認:プライベートブランド商品の発注や配送の委託など、取適法の対象になりうる取引の文書は、担当者を決めて確かめる
- 相談の窓口と見直し:迷ったときに聞く先を1人決め、3か月に1回はルールを見直す
ルールは、最初から分厚い規程にしなくてかまいません。A4用紙1枚にまとめ、使いながら足していくほうが、社員に定着しやすくなります。
卸売業・商社のための3段階導入ロードマップ
期間はあくまで目安です。会社の大きさや、注文・単価・在庫の情報がどれだけ文字やデータになっているかで前後します。
フェーズ1:営業と事務の文書から着手(0〜3ヶ月)
- 社内の担当者を1人決め、提案書、お知らせ文、商品説明など、毎週くり返す文書の仕事を1つ選んでAIで試す
- 「使ってよいツール」「入れてはいけない情報」「確かめる人」を1枚のルールにまとめる
- 試す前と後で、1件あたりの作業時間や手直しの件数を測っておく
フェーズ2:価格・在庫・引き継ぎへの展開(3〜6ヶ月)
- 得意先別の単価や過去の見積、在庫と出荷の表を整理し、価格改定の準備や在庫の見直しに広げる
- ベテラン営業への聞き取りを始め、得意先ごとの対応メモを会社に残していく
- 使う人を増やすために、社員向けの研修を行う。自社の業務を題材にした研修なら、助成金の対象になる場合がある(条件はAI研修に使える助成金で解説)
フェーズ3:仕組み化・AIエージェント化(6ヶ月〜)
- 件数の多い仕事は、AIの下書きを人が写す形から、決まった手順で自動で処理する仕組みへ進める。例は、届いた注文を照合して販売管理システムへ登録する、請求と台帳の違いを一覧にする、など
- 単価や在庫を決める基準を言葉にして、担当者が替わっても同じ判断ができるようにする
- 測った数字で効果を確かめ、続ける・広げる・やめるを決める
シス学の場合
シス学(システム経営学)は、AIエージェントを活用し、会社を「儲かるシステム」につくり変える経営学です。株式会社むさしAI研修が提供しています。
シス学では、仕事を「作業・確認・判断」に分けて任せ先を決めます。卸売業の代表的な書類である見積書に当てはめると、次のようになります。
| 任せ先 | 受け持つ仕事 | 見積書での例 |
|---|---|---|
| AI | 作業(入力・転記・照合・下書き) | 過去の見積と単価表から、見積の下書きを作る |
| 社員 | 確認(AIの結果を確かめ、例外に対応) | 数量と条件を確認する |
| 社長 | 判断(方針・金額・最終の決定) | 最後に金額を決める |
手順と判断の基準を仕組みに移し、下書きや転記はAIが、確かめる仕事は社員が受け持ちます。効果は、削れた作業時間と伸びた売上を、人件費・粗利の数字で確かめます。
毎日の受注入力を減らしたい場合は、受注入力の自動化支援で、届いた注文を商品・得意先・納品先と照合し、今お使いのシステムへ登録する仕組みを整えます。シス学 AIコンサルティングでは、どの仕事から始めるかの順番づくりと社内ルールから始めます。社員向けのAI研修、AIエージェントによる自動化までを、月ごとに続けて進めます。
オンラインで全国に対応しています。まずは30分の無料相談から。料金は、対象の業務と体制をお聞きしたうえで、無料相談でご案内します。日時を選んで無料相談を予約できます。
まとめ:卸売業×生成AIは「担当者の頭の中にある単価と段取り」を言葉にすることから始めよう
- 中小卸売業の経営上の問題点の1位は仕入単価の上昇(28.8%)。仕入単価のDIは78.1で、売上単価の52.5を上回る。従業員の不足感も強まっている
- 中小の卸売業でAIを導入済みは16.8%。業種を問わない調査では、使わない理由の上位は、使う業務が見えない、進める人がいない、ルールがない
- 大手は、住友商事の年間約12億円のコスト削減効果、丸紅の年間90万時間の削減などを公表している。数字はそのまま自社に当てはめない
- 仕入値・単価・得意先の情報の扱いと、人が確かめる文書を、1枚のルールで先に決める。PB商品の製造や配送の委託は取適法の対象になりうる
- 営業と事務の文書から始め、価格・在庫・引き継ぎへ広げ、件数の多い仕事は仕組みにする
まずは今週、いちばん見積の多い担当者に「いつもの単価の決め方」を15分だけ話してもらい、プロンプト⑤で整理してみてください。それが、担当者が替わっても回る見積の、最初の手順書になります。
よくある質問
中小の卸売業でも生成AIは使えますか?
使えます。最初は大きなシステムは要らず、提案書、価格改定のお願い文、商品説明の下書きなど、文書の仕事から始められます。大事なのは、過去の見積や単価表など、AIに渡す材料を文字にしておくことと、人が確かめる手順を決めておくことです。
仕入値や得意先別の単価をAIに入れても大丈夫ですか?
入力した内容がどう扱われるかを確かめたツールでなければ、入れないでください。仕入先や得意先との約束で外に出せない情報もあります。社内ルールで「入れてはいけない情報」を具体的に挙げ、使ってよいツールを決めてから扱いを判断します。
受注の入力もAIで自動化できますか?
注文のメールやFAXの内容を受注明細の形に整えるだけなら、生成AIの下書きでも始められます。件数が多く、商品マスタとの照合や販売管理システムへの登録まで任せたい場合は、手順を決めて仕組みにする段階です。どの注文経路から始めるか、今の取込機能で残る作業は何かを先に確かめます。
下請法が取適法に変わったことは、卸売業に関係しますか?
関係する場合があります。自社のプライベートブランド商品の製造を、仕様を指定して頼む場合は「製造委託」に当たることがあります。販売した商品の配送を運送会社に頼む場合は、新たに加わった「特定運送委託」に当たることがあります。対象かどうかは、自社と相手の資本金・従業員数でも決まるため、公正取引委員会の資料で確かめるか、専門家に相談してください。
大手商社の事例のような効果は、中小の卸売業でも出ますか?
同じ効果が出るとは言えません。事例の数字は、各社の条件のもとでの結果です。自社では、始める前に1件あたりの作業時間や手直しの件数など、何の数字で確かめるかを決め、試しながら確かめていくことが大切です。


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