1. 業務改善助成金の中身|賃上げ50円以上と設備投資をセットで、最大600万円
業務改善助成金は、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げ、生産性向上に役立つ設備投資等を行った中小企業に、費用の一部を助成する制度です。賃上げの計画と設備投資等の計画を両方出し、事業場(工場・事務所など)ごとに申請します。労働者がいない場合は対象になりません。
助成率と上限額(令和8年度)
助成率は、引上げ前の事業場内最低賃金が1,050円未満なら4/5、1,050円以上なら3/4です。上限額は、引上げ額のコースと、引き上げる人数で決まります。
| 引き上げる人数 | 50円コース | 70円コース | 90円コース |
|---|---|---|---|
| 1人 | 30万円(40万円) | 40万円(50万円) | 90万円(100万円) |
| 2〜3人 | 40万円(70万円) | 50万円(100万円) | 150万円(240万円) |
| 4〜5人 | 70万円 | 130万円 | 270万円 |
| 6〜7人 | 90万円 | 180万円 | 360万円 |
| 8人以上 | 110万円 | 230万円 | 450万円 |
| 10人以上(特例事業者のみ) | 130万円 | 300万円 | 600万円 |
「特例事業者」は、事業場内最低賃金が1,050円未満の事業場か、原材料費の高騰などで利益率が下がった事業者です。利益率は売上高総利益率か売上高営業利益率で、直近6か月平均が前年同期より3%ポイント以上下がっていることが条件です。複数の事業場で申請しても、1年度の上限は事業主単位で600万円です。
支給額は「設備投資等の費用×助成率」と「上限額」の低いほうです。設備投資等の費用は、合計で税抜10万円以上が必要です(交付要綱第4条、Q&A問26)。
リーフレットの例では、事業場内最低賃金1,040円(助成率4/5)の事業場が、8人を1,130円まで引き上げます(90円コース、上限450万円)。設備投資が600万円なら、600万円×4/5=480万円が上限を超えるため、支給額は450万円です。
申請できる会社の条件
| 確かめること | 中身 |
|---|---|
| 中小企業であること | 資本金か常時使用する労働者数のどちらかで判断(例:その他の業種は3億円以下か300人以下、小売業は5,000万円以下か50人以下)。大企業が株式の半分以上を持つ「みなし大企業」は対象外 |
| 事業場内最低賃金の水準 | 令和7年度の地域別最低賃金以上で、令和8年度の地域別最低賃金未満であること。申請の時点で改定後の地域別最低賃金以上なら申請できない(Q&A問3) |
| 基準になる労働者 | 雇入れから6か月を過ぎた雇用保険の被保険者のうち、いちばん時給が低い人。引き上げる人数に数えるのも、週20時間以上働く雇用保険の被保険者(令和8年度から) |
| 労働保険 | 加入し、保険料を滞納していないこと(Q&A問4) |
| 不交付になる事由がないこと | 申請日の前日から6か月前以降の解雇や、時給の引下げなど。申請日の前日の1年前以降に労働基準監督署の是正勧告を受けていると申請できない(Q&A問49) |
| 回数 | 同じ事業場の申請は1年度に1回まで。過去に受給した事業場も対象 |
賃金の引上げは交付申請のあとに行い、引上げ後の額と同じ額を就業規則などに書きます。2回に分けて引き上げることはできません(Q&A問16・18)。手当を減らして基本給を上げる形も、賃金の総額で各コースの額以上に上がっていれば認められます(Q&A問17)。
2. AIやITツールが対象になる場合|業務専用のシステム、開発の委託、ライセンス料
交付要綱・要領の対象経費に「AI」という言葉はありません。まず、決められた経費の区分に当てはまるかで決まります。そのうえで、その事業場の生産性向上・労働能率の増進につながると、労働局が認める必要があります。AIやITツールに関係する区分を表にまとめました。
| 経費区分 | 要領の中身 | AI・ITツールでの例と条件 |
|---|---|---|
| 機械装置等購入費 | 機器・設備類の購入・製作・改良。特種用途自動車以外の自動車と、パソコン・タブレット・スマホとその周辺機器は除く | 顧客・在庫・帳票管理システムやPOSレジシステムの導入(申請マニュアルの例)。パソコン等も、POSシステムや会計給与システムなど特定業務専用のシステムを動かす目的が明らかなら対象になる場合がある |
| 借損料 | 器具機械や物品の借料・損料(会場借料を除く) | リース・ライセンス・保守の契約は、交付決定の年度に払う分が対象。複数年分を払った場合は、その年度を含め3年分まで(Q&A問38) |
| 委託費 | 調査会社、システム開発会社などへの委託(就業規則の作成・改正と賃金制度の整備は除く) | 業務に合わせたシステムの開発をシステム会社に委託する費用。自社で作るものは原則対象外で、原材料費だけなら対象(Q&A問29) |
| 謝金 | 外部講師による従業員向け研修、導入機器の操作研修など | 導入したシステムの操作研修。1回10万円(税抜)まで、5回まで |
| 経営コンサルティング経費 | 中小企業診断士、社会保険労務士、FP技能士(1級・2級)など、経営コンサルに役立つ国家資格を持ち、それを業とする人。金融機関の経営相談 | 業務の流れの見直し(申請マニュアルの例は「顧客回転率の向上を目的とした業務フロー見直し」)。経営革新等支援機関も対象で、2者以上の見積書が要る(Q&A問37)。人員削減や労働条件の引下げが中身のものは対象外 |
ホームページは、受発注と決済ができるもの、または受注の機能を付ける作成・改修なら対象です。会社案内や広告のためのページは対象外です(Q&A問36)。
対象外になるもの
- パソコン・タブレット・スマホの購入:原則対象外。例外は、特定業務専用のシステムを動かす目的が明らかな場合と、物価高騰等要件にあたる特例事業者の新規購入(入れ替えは不可、Q&A問24)
- 通常の事業活動に伴う経費:通信費、消耗品費、汎用事務機器の購入費など
- 広告宣伝費・販売促進費:ランディングページの作成、マーケティングツールの活用、営業代行の利用など
- 単なる経費削減:通信費削減のためのプラン変更、資料作成の外注など
- 職場の快適化:エアコン設置、空調服、レイアウト変更など。山口労働局も、熱中症対策での相談が多いが対象外だと案内している
- 交付決定の前の契約・納品:理由を問わず事前着手は認められない(Q&A問27)
- 同じ性能への買い替え:老朽化を機に入れ替えるなら、既存より高い能力を数値などで示す必要がある(Q&A問30)
生成AIの月額サービスのように、業務を問わず使える道具が対象になるかは、要綱・要領・Q&Aには書かれていません。どの業務の、どの作業が何分短くなるかを書いた資料を持って、申請前に管轄の労働局に相談するのが確実です。使用頻度が極端に低い設備は、不交付になることがあります(Q&A問32)。
厚生労働省の手引きに載っている事例
| 会社(業種) | 使った助成金と導入したもの | 変わったこと |
|---|---|---|
| アルファ・オイコス(産業用ヒーター製造、120名) | 業務改善助成金(60円コース)でIT資産管理システム | 150台のパソコンの棚卸しが30時間から15分に。不正な機器の検知も1時間から15分に |
| 新月堂(文具・事務用機器販売、14名) | 働き方改革推進支援助成金でハンディターミナルと管理システム | 1日約30分の作業を短縮し、2人で行っていた業務を1人で。6名の賃金を5%引上げ |
| 有隣堂(書店) | 業務改善助成金でRFIDタグシステム | 入荷・返品の検品が効率化し、外部委託だった棚卸しを従業員が短時間で。冊数で万引き被害が85%減 |
| 丸十大屋(醤油・味噌製造、36名) | 業務改善助成金でドライプリンター | シュリンクラベル2,400枚の貼付作業が4時間から約1時間30分に |
| マルハ物産(農産物加工、55名) | 業務改善助成金で洗浄機 | 1人あたり65分の作業が30分に |
事例は過去の年度の活用例です。アルファ・オイコスの「60円コース」は令和7年度までのコースで、今年度は50円・70円・90円の3コースです。どれも「どの作業が何時間から何時間になったか」が書かれていて、AIのシステムで申請するときも、この書き方が基準になります。
手引きの業種別の対象経費の例には、労務管理ソフト(製造業)、診療予約・受付管理システム(福祉業)、POSレジシステム・セルフレジ(飲食業)が挙がっています。
3. 申請の流れと期限|交付決定の前に買わない、賃上げは申請のあと
- 見積もりを2者以上からとる:税抜10万円以上の契約は、同じ条件で2者以上の見積書が必要。交付決定後は最も安い者と契約する。自社の親会社・子会社や、代表者の親族の見積書は使えない(Q&A問52)
- 交付申請:交付申請書、事業実施計画書、見積書、申請前6か月分の賃金台帳などを出す。提出先は、事業場を管轄する都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)。郵送・持参・電子申請(Jグランツ。GビズIDプライムが必要)で出せる
- 賃金を引き上げる:交付申請のあとから、地域別最低賃金が変わる日の前日までに、就業規則などを改めて引き上げる
- 交付決定のあとに契約・導入・支払い:支払いは振込が原則。クレジットカードなどは、1月31日(延長が認められればその日)までに口座から引き落とされている必要がある(Q&A問60)
- 事業実績報告と支給申請:引上げ後の賃金台帳、就業規則、納品書や写真、請求書・領収書・振込記録を出す。審査を経て支給
| 項目 | 期限 |
|---|---|
| 申請期間 | 令和8年9月1日から、事業場のある都道府県の地域別最低賃金の発効日の前日、または11月30日のどちらか早い日まで(労働局に必着) |
| 賃金を引き上げる期間 | 交付申請のあとから、地域別最低賃金の発効日の前日まで |
| 交付決定の通知 | 申請書が届いた日から原則3か月以内(交付要綱第6条) |
| 事業の完了 | 交付決定の年度の1月31日まで(令和9年1月31日)。納品・支払い・賃金引上げのすべてが対象。やむを得ない理由で理由書を出し、認められれば3月31日まで |
都道府県ごとの期限(2026年10月23日時点)|山口県は10月7日で締め切り
「業務改善助成金 山口県」で調べる方のために、山口労働局の案内を原文で確かめました。山口労働局の令和8年度の受付は令和8年10月7日(必着)までで、すでに締め切られています。提出先は山口労働局 雇用環境・均等室(電話083-995-0390)でした。
山口県の令和8年度の地域別最低賃金は1,101円(改定前1,043円)で、10月8日に発効しました。今年度の対象は、事業場内最低賃金が1,043円以上1,101円未満の事業場でした。山口労働局は、労働局が助成金の勧誘を特定の事業者に頼むことはない、という注意も出しています。
| 都道府県 | 地域別最低賃金の発効日 | 申請期間の最終日 | 郵送・持参の締切 |
|---|---|---|---|
| 宮崎 | 10月24日 | 10月23日(金) | 10月23日(金) |
| 鹿児島 | 10月25日 | 10月24日(土) | 10月23日(金) |
| 青森・高知 | 10月29日 | 10月28日(水) | 10月28日(水) |
| 山形 | 10月30日 | 10月29日(木) | 10月29日(木) |
| 山梨・徳島・愛媛・大分 | 11月1日 | 10月31日(土) | 10月30日(金) |
| 長崎 | 11月2日 | 11月1日(日) | 10月30日(金) |
| 佐賀 | 11月15日 | 11月14日(土) | 11月13日(金) |
| 京都 | 11月16日 | 11月15日(日) | 11月13日(金) |
| 岩手・熊本・沖縄 | 12月1日・12月2日 | 11月30日(月) | 11月30日(月) |
郵送は、最終日(行政機関の休日なら前の開庁日)までに労働局に必着です。持参はその日の8時30分〜17時15分まで、電子申請は最終日までにJグランツでの申請を終える必要があります(Q&A問50)。
この15府県以外の32都道府県は、2026年10月23日時点で受付が終わっています。予算の範囲内での交付のため、期間内に募集を終えることもあるので、必ず各労働局のページで確かめてください。書類が欠けていると一式が返され、期限前に出し直せなくなることもあります(申請マニュアル)。
4. 働き方改革推進支援助成金|11月30日まで受付、労働時間を減らすソフトや設備が対象
業務改善助成金の期限が過ぎた地域でも、今年度に動けるのが働き方改革推進支援助成金です。労働時間の削減や休暇の取りやすさの改善に取り組む中小企業が対象です。研修、コンサルティング、労務管理用のソフトや設備の導入にかかった費用の一部を助成します。令和8年度は5つのコースがあります。
| コース | 助成上限額 | 主な対象 |
|---|---|---|
| 労働時間短縮・年休促進支援コース | 25万円〜200万円 | 時間外労働の削減、年休の計画的付与、時間単位年休と特別休暇の導入 |
| 業種別課題対応コース | 25万円〜550万円(業種で違う) | 業種ごとの課題に取り組む中小企業 |
| 勤務間インターバル導入コース | 50万円〜150万円 | 終業から次の始業まで休息時間をとる制度の導入 |
| 取引環境改善コース | 100万円(定額助成) | 好事例の周知、セミナー、巡回指導、労働能率を上げる設備・機器の導入など |
| 団体推進コース | 500万円(定額助成) | 事業主団体が傘下企業を支援 |
取引環境改善コースと団体推進コースを除く3つのコースには、上限額の加算があります。賃金の引上げで6万円〜720万円、割増賃金率の引上げで25万円〜100万円です。同じ会社への交付決定は1年度に1回です。過去に受けた会社も使えますが、一部を除き、前と同じコース・成果目標は選べません。
労働時間短縮・年休促進支援コースの中身
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象の会社 | 労災保険が適用される中小企業。年休管理簿をつくり、常時10人以上の事業場は年5日の年休の時季指定を就業規則に定めて、申請前に労働基準監督署に届け出ていること |
| 成果目標(1つ以上選ぶ) | ①36協定の時間外・休日労働を月60時間以下(または月80時間以下)に減らす、②年休の計画的付与を新たに入れる、③時間単位年休と特別休暇を新たに入れる |
| 上限額 | ①は月80時間超から月60時間以下にすると150万円など、②③は各25万円 |
| 補助率 | 3/4。常時使用する労働者が30人以下で、ソフト・機器などの導入を行い、費用の合計が30万円を超える場合は4/5 |
| 賃上げ加算(例) | 常時10人未満の会社が7〜9人の賃金を7%以上上げると300万円。10〜30人の会社が11〜30人を7%以上上げると1人24万円(上限720万円)を上限に加える |
| 研修・相談の上限 | 研修(業務研修を含む)は合計30万円まで、外部専門家のコンサルティングは合計10万円まで |
AIやITツールで使うときの条件
- 労務管理用ソフトウェア:労働時間管理の機能を含むソフト、クラウドサービス、SaaS。勤怠ソフトと給与システムのAPI連携や、RPAによる連携の自動化も例に挙がっている
- 労働能率の増進に資する設備・機器等:在庫管理の負担を減らすPOS装置、労働保険の電子申請用ソフトなど。作業1単位あたりの労働時間が減ることを、一般の人が分かる程度に説明できることが条件
- サービスの利用料:ICTを利用したサービスの利用料は「借損料」に入る。契約期間が事業の実施期間を超える分は対象外
- 対象外:クラウドやSaaSが、減らしたい作業を実質的に外部に委託しているだけと見られる場合。パソコン・タブレット・スマホなどの汎用事務機器も原則対象外(特定業務専用のシステムを動かす目的が明らかな場合を除く)
- 計画に書くこと:今の作業のどこに問題があり、何時間かかっているか。導入で、作業単位あたり何時間減る見込みか
| 手続き | 期限 |
|---|---|
| 交付申請 | 令和8年11月30日(月)午後5時まで。予算により、それより前に締め切ることがある |
| 事業の実施 | 交付決定から令和9年1月31日(日)まで |
| 支給申請 | 事業が終わった日から30日後か、令和9年2月5日(金)のどちらか早い日まで |
申請先は、本社の所在地を管轄する労働局の雇用環境・均等部(室)です。相談は各都道府県の働き方改革推進支援センターでも受け付けています。山口県は「働き方改革サポートオフィス山口」(0120-172-223、平日9時〜17時、山口市後河原)です。相談は無料で、訪問コンサルティングも最大6回まで無料です。
同じ機器や設備で、業務改善助成金と働き方改革推進支援助成金の両方を受けることはできず、交付決定はどちらか1つです。賃上げの対象者が2つの助成金で重なることは差し支えないとされています(支給要領)。
5. 人材開発支援助成金・経済産業省の補助金との違い|何の費用かで選ぶ
AIに関わる国の制度は、何の費用を支えるかで分かれます。業務改善助成金と働き方改革推進支援助成金は、賃上げや労働時間の削減とセットの「設備・ソフト」の費用です。社員の研修や、登録されたITツールの導入には、別の制度があります。
| 制度 | 前提になること | 支える費用 | 率・上限 | 令和8年度の期限 |
|---|---|---|---|---|
| 業務改善助成金(厚生労働省) | 事業場内最低賃金を50円以上引き上げる | 生産性向上に資する設備投資等(システム導入、開発の委託、国家資格者のコンサルなど) | 3/4か4/5。最大600万円 | 地域別最低賃金の発効日の前日か11月30日の早いほう(10月23日時点で32都道府県は終了) |
| 働き方改革推進支援助成金(厚生労働省) | 時間外労働の削減や休暇制度の導入などの成果目標 | 研修、コンサル、労務管理用ソフト、労働能率を上げる設備 | 3/4か4/5。コースで25万円〜550万円(加算あり) | 11月30日午後5時 |
| 人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース(厚生労働省) | 職務に直接関連する10時間以上の研修。計画届は研修開始の6か月前から1か月前まで | 研修の経費と、研修中の賃金の一部 | 中小企業は経費の75%と1人1時間1,000円(上限あり) | 令和8年度末までの時限措置 |
| デジタル化・AI導入補助金 通常枠(経済産業省・中小機構) | 事務局に登録されたITツールを選ぶ | ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入のコンサルや研修 | 1/2以内(条件により2/3以内)。5万円以上450万円以下 | 回ごとに締切。6次締切は2026年10月30日17時(10月23日時点の事務局ページ) |
研修の助成金はAI研修に使える助成金とリスキリングの助成金はいつまで使える?で、経済産業省側の補助金はAI導入に使える補助金で詳しく解説しています。同じ設備投資の費用に国や自治体の補助金をすでに受けていると、業務改善助成金は交付されません(交付要綱第4条)。
結論|AIを「どの作業の何分を減らす道具か」で書ければ、厚労省の助成金の候補になる
- 業務改善助成金は、事業場内最低賃金50円以上の引上げとセット。システム導入、開発の委託、ライセンス料(当年度分)、操作研修の謝金などで、AIやITツールも対象になりうる。汎用のパソコン・スマホ、広告やマーケティングのツールは原則対象外
- 令和8年度の申請は地域別最低賃金の発効日の前日まで。2026年10月23日時点で申請できるのは15府県で、山口県は10月7日で締め切られた
- 働き方改革推進支援助成金は11月30日午後5時まで(予算で早まることあり)。勤怠ソフトや労働能率を上げる設備、ICTサービスの利用料(事業期間分)が対象になりうる
- どちらも、交付決定の前に契約・納品しない。作業単位あたりの時間がどれだけ減るかを、数字で計画に書く
最初の1歩は、AIで速くしたい作業を1つ選び、今週の5日間、1件あたりの時間を記録することです。たとえば「受注メールを見て販売管理システムに入力する作業が1件4分、1日60件」と分かれば、計画に書く「今かかっている時間」がそろいます。そのメモを持って、管轄の労働局か働き方改革推進支援センターに相談してください。
関連資料
助成金の計画書には「どの作業に何時間かかっているか」を書きます。仕事を書き出して時間を測るための道具を、資料ダウンロードから無料で読めます。
- 社長の仕事 棚卸しパック(Excel・PDF):社長と社員の仕事を書き出し、AIに任せる仕事と、今かかっている時間を整理するための道具
- シス学 サービス資料(PDF):AI導入の考え方と、戦略・研修・開発の進め方をまとめた資料
シス学の場合|助成金の前に、減らす作業と時間を数字にします
シス学(システム経営学)は、AIエージェントを活用し、会社を「儲かるシステム」につくり変える経営学です。シス学 AIコンサルティングでは、AIに任せる作業を選び、今の作業時間を測り、導入後の時間と比べるところまで一緒に進めます。
助成金を検討するときの準備も、仕事を「作業・確認・判断」に分けて進めます。
| 任せ先 | 受け持つ仕事 | 中身 |
|---|---|---|
| AI | 作業 | 1週間分の作業時間の記録を集計し、「1件あたり何分、月に何時間」を表にする。事業実施計画書の「現状の課題」と「削減の見込み」の下書きを作る |
| 社員(総務) | 確認 | 引き上げる人が雇用保険の被保険者か、申請前6か月分の賃金台帳がそろっているか、見積書が2者分あるかを確かめる |
| 社長 | 判断 | 入れるシステム、引き上げる額と人数、どちらの助成金を使うか(または使わないか)を決める |
シス学は、助成金の申請書の作成や提出の代行は行いません。申請は会社が行い、手続きの代行は社会保険労務士にご依頼ください。対象になるかどうかは、管轄の労働局が判断します。料金は、対象の業務と体制をお聞きしたうえで、無料相談でご案内します。
全国オンラインで対応しています。まずは30分の無料相談で、速くしたい作業と、今かかっている時間をお聞かせください。
よくある質問
業務改善助成金で、ChatGPTなどの生成AIの月額料金は対象になりますか?
交付要綱・要領・Q&Aに、生成AIの月額サービスについての記載はありません。ライセンス契約の費用は、交付決定の年度に払う分が対象経費の区分に入ります。ただし通常の事業活動に伴う経費は対象外で、その事業場の生産性向上につながると労働局が認める必要があります。どの作業が何分短くなるかを示して、申請前に管轄の労働局に相談してください。
パソコンやタブレットを買う費用は対象になりますか?
業務改善助成金では原則対象外です。POSシステムや会計給与システムなど、特定業務専用のシステムを動かす目的が明らかな場合は対象になる場合があります。利益率が前年同期より3%ポイント以上下がった特例事業者の新規購入も同じです。働き方改革推進支援助成金でも、汎用事務機器として原則対象外です。
山口県で、令和8年度の業務改善助成金はまだ申請できますか?
山口労働局の受付は令和8年10月7日(必着)までで、2026年10月23日時点では締め切られています。山口県の地域別最低賃金は10月8日に1,101円になりました。今年度に動くなら、11月30日午後5時締切の働き方改革推進支援助成金を確かめてください。
個人事業主でも申請できますか?
業務改善助成金は、個人名義での申請を前提にした決まり(費用は個人本人が払う)が申請マニュアルにあります。ただし労働者がいない場合は対象外で、雇入れから6か月を過ぎた雇用保険の被保険者がいることが前提です。労働保険に未加入、または保険料を滞納していると対象になりません。働き方改革推進支援助成金は、労災保険の適用事業主であることが条件です。
交付決定の前に買ってしまった機器は、あとから申請できますか?
できません。どちらの助成金も、交付決定の前に契約・納品したものは対象外です。見積書は申請のときに出すものなので、申請前にとって差し支えありません。
同じシステムで、業務改善助成金と働き方改革推進支援助成金の両方を受けられますか?
受けられません。同じ機器・設備について両方を申請した場合、交付決定はどちらか1つです。賃上げの対象になる社員が2つの助成金で重なることは差し支えないとされています。



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