仕組み化公開

業務可視化の方法|業務フロー図の作り方7ステップと、AIで作るプロンプト

会議室で、1人がホワイトボードの流れ図を指しながら、ほかの2人に仕事の手順を説明している様子

「注文が入ってから請求書を出すまで、誰が何をしているのか、社長の自分も正確には説明できない」。業務可視化は、こうした仕事の流れを1枚の図にして、誰から誰へ、どの順で仕事が渡っているかを見えるようにする取り組みです。図にすると、同じ内容を2回入力している所や、次の人が待っている所が、指でさせる形で見えてきます。

この記事では、「受注から請求まで」の例で解説します。業務フロー図の決まり(記号とレーン)、作り方の7ステップ、聞き取りのメモからAIに図を書かせるプロンプト6本、よくある失敗の順です。社内で描く時間がとれない場合は、シス学のAIコンサルティングで、聞き取りから図にするところ、AIへの組み込みまでを一緒に進めることもできます。

業務可視化とは|業務フロー図で「誰から誰へ、どの順で」を1枚にする

業務可視化とは、1つの仕事が始まってから終わるまでの流れを、担当・順番・使う道具・かかる時間とともに図や表にすることです。中心になる道具が「業務フロー図」です。見える形にするだけで終わらせず、ムダを見つけて直すところまでを1つの取り組みとして考えます。

業務の棚卸し・標準化との違い

似た取り組みと並べると、次のようになります。業務可視化は、棚卸しで選んだ仕事を「流れ」で見る段階です。

棚卸し・可視化・標準化の違い
取り組み見るものできあがるもの詳しい記事
業務の棚卸し会社にある仕事の一覧(担当・頻度・時間)仕事の一覧表と、最初に手をつける仕事業務の棚卸しのやり方
業務可視化1つの仕事が、誰から誰へ、どの順で渡るか今の業務フロー図と、ムダの一覧、直したあとの業務フロー図この記事
業務の標準化人によって違うやり方と、判断の基準標準手順書と判断の基準表業務の標準化の進め方

なぜ、AIを入れる前に流れを図にするのか

中小企業庁の2026年版中小企業白書は、AIの活用に取り組んだ事業者に、その目的を聞いています。「業務時間の節減」が84.5%で最も多く、「人手不足の解消」40.5%、「業務の属人化解消」40.1%が続きました(第2-2-89図、n=1,685、複数回答)。どこで時間が使われているかがわからないままでは、どこにAIを入れれば時間が減るのかも決められません。

同じ白書の事例2-2-15は、愛知県稲沢市の株式会社高瀬金型(プラスチック部品の製造、従業員126名)です。同社は2023年初めに、業務フローに沿って社内の情報を可視化しました。すると、受注・在庫の情報は基幹システム、製造実績は複数のExcel、不良率のデータは紙と、別々に管理されていることがわかりました。二重三重の入力作業のような無駄な工程が、浮き彫りになったのです。

同社は必要なデータを選び直して新しいシステムを作り、取組開始から2年でデータの一元管理を実現しました。現場の社員には、今の仕事がどれだけ楽になるかを丁寧に説明して協力を得ています。白書によると、設備稼働率や納期遵守率は上がり、不良率は大幅に下がりました。

業務フロー図の決まり|記号は4つ、レーンは担当ごと

業務フロー図は、記号を増やすほど読める人が減ります。社内で使うなら、次の4つの形と矢印だけで足ります。あとでAIに図を書かせるときの書き方(Mermaid という図の書き方)も並べておきます。

業務フロー図で使う記号(この記事の決まり)
形意味書き方の例Mermaid での書き方
角の丸い長方形始まりと終わり「注文メールが届く」「請求書を送る」A([注文メールが届く])
四角作業(1人が1回で終える作業を、動詞で)「受注台帳に入力する」B[受注台帳に入力する]
ひし形分かれ道(はい・いいえで答えられる問い)「在庫はあるか」C{在庫はあるか}
矢印仕事の受け渡しと順番。分かれ道の後は条件を書く「ない」→ 営業へC -->|ない| D
横長の帯(レーン)担当の人・部署ごとの持ち場お客様/事務/営業/倉庫/経理/社長subgraph 事務 … end

細かさの目安

  • 1つの箱は、1人が1回で終える作業にする。「受注処理」のような大きな言葉は、「台帳に入力する」「在庫表を見る」に分ける
  • 1枚に入れる箱は20個までを目安にする。超えるときは、「受注」「出荷」「請求」のように図を分け、つなぎ目に同じ名前の箱を置く
  • ボタンの押し方は書かない。画面の操作は手順書の仕事で、業務フロー図では「誰が・何を・誰に渡すか」だけを書く
  • 例外は、月に1回以上起きるものだけを図に入れ、残りは図の下に箇条書きで残す

業務可視化の方法|業務フロー図を作る7ステップ

7つのステップは、1つの仕事で一周させてから次の仕事へ広げます。例として、従業員15人ほどの卸売業の「受注から請求まで」を使います(記入例で、実在の会社の数字ではありません)。

7ステップの全体像
ステップやること手元に残るもの
1 範囲を決める始まりと終わりを1文ずつで決める「〇〇から〇〇まで」の1行
2 登場人物を並べる関わる人・部署・お客様をレーンにするレーンの一覧
3 実物の1件を追う直近の1件が、誰の手をどの順で通ったかを聞く順番つきの手順表
4 分かれ道と差し戻しを書く条件で流れが変わる所、やり直しになる所を足す分かれ道つきの手順表
5 時間と道具を書き込む箱ごとに、時間・道具・次に渡すものを書く時間つきの今の業務フロー図
6 ムダに印を付けるチェック表で、二重入力・待ち・写しなどを探すムダの一覧
7 直したあとの図を描く改善後の流れを描き、前と後の時間を比べる改善後の業務フロー図と、測る数字

Step 1 範囲を決める|始まりと終わりを1文ずつ

「受注業務を可視化する」では、どこまで描けばよいかが決まりません。「お客様から注文メールが届いてから、請求書を送るまで」のように、始まりと終わりを、目に見える出来事で1文ずつ書きます。最初の範囲は、お客様からの注文や問い合わせのように、毎週何度も起きて、2人以上の手を通る仕事を選びます。どの仕事から描くかに迷う場合は、先に業務の棚卸しで一覧を作ってから選びます。

Step 2 登場人物を並べる|担当ごとにレーンを作る

その仕事に関わる人を、上から順に並べます。社内の人だけでなく、お客様や仕入先も1本のレーンにします。例では「お客様/事務/営業/倉庫/経理/社長」の6本です。社長が値引きの承認や最終の確認をしているなら、社長のレーンも必ず作ります。社長のレーンに箱が多いほど、社長が止まると仕事全体が止まる流れになっている、ということです。

Step 3 実物の1件を追う|記憶ではなく、記録で聞く

「いつもどうしていますか」と聞くと、理想の流れが返ってきがちです。先週の注文メールを1通選び、その1件が誰の手をどの順で通ったかを、メール・台帳・出荷票などの記録を見ながら担当者に聞きます。聞き取りでは、次の5つの質問をそのまま使えます。

  1. 「この仕事は、何が届いたら始めますか?(メール、紙、電話、システムの通知)」
  2. 「終わったら、何を、誰に、どうやって渡しますか?」
  3. 「渡すまでに、どこかに書き写したり、入力し直したりしますか?」
  4. 「次の人に渡したあと、返ってくるまで待つことはありますか?どのくらいですか?」
  5. 「あなたが休んだ日、この仕事は誰がしていますか?」

聞いた内容は、まず図ではなく表にします。表にしておくと、あとでAIに図を書かせるときの材料にもなります。

手順表の記入例(受注から請求まで。数字は書き方の見本です)
順番誰が何をする道具・書類次に渡す相手
1お客様注文をメールかFAXで送るメール・FAX事務
2事務注文を受注台帳に入力するExcel の受注台帳—
3事務在庫はあるか(分かれ道)紙の在庫表ある→倉庫/ない→営業
4営業仕入先に納期を聞き、お客様に回答する電話事務
5倉庫出荷指示書を見て出荷し、出荷票に手書きする紙の出荷指示書・出荷票事務(夕方にまとめて)
6事務出荷票を見て、販売管理ソフトに入力し直す販売管理ソフト経理
7経理月末に請求書を作り、送る販売管理ソフト・メールお客様

Step 4 分かれ道と差し戻しを書く

流れが分かれる所を、はい・いいえで答えられる問いにします。例では「在庫はあるか」「値引きの依頼があるか」「品番が台帳と合っているか」です。分かれ道の先には、誰に回すか(社長・営業など)と、どうやって知らせるか(電話・チャット)まで書きます。差し戻し(入力の誤りで事務に戻るなど)は、矢印を前の箱へ戻して描きます。この戻りの矢印が多い所が、あとで直す候補になります。

Step 5 箱ごとに時間と道具を書き込む

箱の下に「1回の時間」と「使う道具」を、矢印の上に「渡すもの(メール、紙の出荷票など)」と「待ち時間」を書き込みます。時間はストップウォッチで測らなくても、「だいたい10分」で十分です。ただし、待ち時間は必ず書きます。例の5番(倉庫)から6番(事務)は、出荷票が夕方にまとめて渡されるため、最大で半日の待ちが生まれています。作業そのものより、この待ちのほうが長いことがよくあります。

Step 6 チェック表でムダに印を付ける

できた図を、次の6項目で上から順に見ていき、当てはまる箱や矢印に印を付けます。

ムダを見つけるチェック表
見る所図の上での見え方例での当てはまり
同じ内容の入力・転記が2回以上ある同じ情報を扱う四角が、別のレーンや別の道具に2つ以上ある2番の受注台帳と6番の販売管理ソフト
紙からデータへ(またはその逆に)写している「手書きする」「見て入力する」の箱が続く5番の出荷票の手書き → 6番の入力
次の人が待っている矢印の上の待ち時間が長い5番→6番の最大半日
差し戻し・やり直しが多い前の箱へ戻る矢印が多い品番の誤りで事務に戻る
1人しかできない箱があるレーンに1人しかいない、休むと止まる在庫表を見られるのが事務の1人だけ
確認や承認の段が多い同じ書類を2人以上が続けて見ている値引きを営業と社長が別々に確認

高瀬金型の事例で見つかった「二重三重の入力作業」も、この表の1行目に当たります。印を付けるときは、直し方はまだ考えず、当てはまる所を全部挙げることに集中します。

Step 7 直したあとの図を描き、前と後を比べる

印を付けた所のうち、時間が長く、直しやすいものから、改善後の流れを描きます。例なら「出荷票を紙からタブレットの入力に変え、6番の入力し直しをなくす」「受注台帳を販売管理ソフトに1本化する」などです。今の図と改善後の図を並べ、箱の数・待ち時間・1件にかかる合計時間を比べます。改善後の流れで1か月動かしたら、同じ方法で時間を測り直し、図を描き直します。

業務フロー図をAIで作る方法|聞き取りのメモ → Mermaid → 作図ソフト

図形を1つずつ並べる作業は、AIに任せられます。AIに直接「絵」を描かせるより、Mermaid(マーメイド)という、文字で図を書く決まりで出力させると、あとから直しやすくなります。流れは次の3段です。

  1. 聞き取りのメモを、AIで手順表にする(下のプロンプト1)。担当者が表を見て、誤りと抜けを直す
  2. 手順表を、AIで Mermaid の文字にする(プロンプト3)。「flowchart LR」で始まる数十行の文字が出てくる
  3. 作図ソフトに貼って図にする。作図ソフトの draw.io では、メニューの「Arrange > Insert > Mermaid」(英語表示の場合)を開きます。ツールバーの「+」から Mermaid を選んでもかまいません。最初から選ばれている「Diagram」のままなら、Mermaid の文字が draw.io の図形と矢印に変わり、あとから動かして直せます。「Image」を選ぶと、直せない1枚の画像になります

例の手順表をMermaidで書くと、始めの部分は次のような文字になります。「flowchart LR」「subgraph 事務」「A([注文メールが届く]) --> B[受注台帳に入力する] --> C{在庫はあるか}」「C -->|ない| D[仕入先に納期を聞く]」。subgraph がレーン、かっこの種類が箱の形、「-->|ない|」が条件つきの矢印です。レーンは「end」の1行で閉じます。そのため、箱の名前に英語の「end」を小文字で使うと図が壊れます。Mermaid の公式ドキュメントは、「End」のように大文字を混ぜるよう案内しています。

道具の選び方|作図の道具と、作業時間を記録する道具は別物

「業務可視化ツール」と呼ばれるものには、流れ図を描く道具と、パソコンの操作や作業時間を記録する道具の2種類があります。目的に合わせて選びます(特定の製品をすすめるものではありません)。

業務可視化に使う道具の種類
道具向いている使い方気をつけること
紙・付箋・ホワイトボード聞き取りの場で、担当者と一緒に並べ替えながら描く残りにくい。終わったら写真に撮り、手順表に写す
Excel・PowerPoint社内にすでにある道具で、手順表や簡単な図を作る箱を足すたびに図を直す手間がかかる
作図ソフト(draw.io など)レーンと記号のそろった図を作り、直しながら使い続ける操作を覚える時間が要る
生成AI+Mermaidメモから手順表と図の下書きを速く作るメモにない作業を補うことがある。担当者の確認が必ず要る
操作・作業時間の記録ツールパソコン作業に、実際に何分かかっているかを測る流れ図は描けない。社員の監視と受け取られないよう、目的と取るデータの範囲を先に説明する

そのまま使えるプロンプト6本|手順表づくりから改善案まで

〔 〕の中を自社の内容に書き換えて使います。どのプロンプトも、AIの答えは下書きです。その仕事をしている担当者が、実物の1件と照らして直します。

業務フロー図づくりに使うプロンプト
使う場面プロンプト(そのまま貼れる文例)
1 聞き取りのメモ → 手順表「次のメモは、〔受注から請求まで〕の仕事を担当者に聞いた内容です。起きる順に作業を並べた表にしてください。列は『順番・誰が・何をする(動詞で終わる1文)・使う道具や書類・次に渡す相手』です。1行は1人が1回で終える作業にしてください。メモに書かれていないことは補わず、わからない所は『?』と書いてください。〔メモ〕」
2 抜けと分かれ道を確かめる質問「次の手順表を業務フロー図にします。担当者に確かめるべき質問を10個以内で挙げてください。特に『条件によって流れが分かれる所』『差し戻し・やり直しが起きる所』『次に渡す相手が書かれていない所』『待ち時間が生まれそうな所』を聞く質問にしてください。〔手順表〕」
3 手順表 → Mermaid「次の手順表を、Mermaid の flowchart(左から右へ。flowchart LR)で書いてください。決まり:担当ごとに subgraph で分ける。始まりと終わりは ([ ])、作業は [ ]、分かれ道は { } にする。分かれ道の後の矢印には -->|はい| のように条件を書く。1つの箱は1つの作業にする。表にない作業は足さない。〔手順表〕」
4 ムダの候補を拾う「次の手順表から、①同じ内容を2回以上入力・転記している所、②紙からデータへ(またはその逆に)写している所、③次の人が待っている所、④差し戻し・やり直しが起きる所、⑤1人しかできない所、⑥同じ書類を2人以上が続けて確認している所を探し、『手順の番号・当てはまる項目・理由』の表にしてください。直し方は書かないでください。〔手順表〕」
5 改善後の流れの案「次の今の手順表と、ムダの一覧をもとに、改善後の流れの案を2つ出してください。案Aは今の道具(〔Excel・メール〕)のままでできる見直し、案Bは入力を1回にまとめる見直しです。それぞれ、なくなる手順・新しく増える手順・まだ人が確かめる必要がある所を書いてください。どちらがよいかは書かないでください。〔手順表〕〔ムダの一覧〕」
6 担当者向けの説明「次の業務フロー図(Mermaid)を、初めてこの仕事に関わる〔事務〕の担当者向けに説明してください。『自分の担当はどこから始まり、どこで終わるか』『前の人から何を受け取り、次の人に何を渡すか』『分かれ道で誰に知らせるか』の3つを、300字以内でまとめてください。〔Mermaid の文字〕」

AIに渡す前に置き換えるもの

手順表には、お客様の名前や注文の中身が入りやすくなります。取引先名は「A社」、担当者名は「事務1」、金額は「単価」のように置き換えてから、会社として使うと決めたAIサービスに渡します。個人情報保護委員会も、個人情報を含むプロンプトを入れるときは、利用目的の達成に必要な範囲内かを十分に確かめるよう注意を呼びかけています。社内で入力してよい情報の範囲は、生成AIの社内ルールで決めておきます。

業務可視化でよくある失敗と対策

2026年版中小企業白書は、ITツールの活用で効果が得られた事業者に、効果を高めるために有効だった取組を聞いています。「現場からの意見収集」が50.3%で最も多く、「段階的な導入」36.1%、「従業員への研修・勉強会」32.9%が続きました(第2-2-97図、n=3,406、複数回答。AIに限らないITツール全般の調査です)。下の6つの失敗の対策も、現場に聞くことと、1つの仕事から段階的に広げることが中心です。

失敗1:社長が一人で、理想の流れを描く

社長の頭の中の流れと、現場の流れは違うことがよくあります。対策:Step 3 のとおり、実物の1件を記録で追い、その仕事をしている人に図を見てもらって直します。

失敗2:細かく描きすぎて、終わらない

画面の操作まで描き始めると、1枚に収まらず、誰も読まなくなります。対策:1つの箱は1人が1回で終える作業、1枚20個までを守ります。操作の細かさは、標準化の段階で手順書に書きます。

失敗3:例外を全部描こうとする

年に1回しか起きない例外まで描くと、ふだんの流れが見えなくなります。対策:月に1回以上起きる分かれ道だけを図に入れ、残りは図の下に箇条書きで残します。

失敗4:「監視される」と受け取られ、本当のことを話してもらえない

時間を書き込むと、社員が「遅いと責められる」と感じることがあります。対策:最初に「人ではなく、流れのムダを探すための図です」と伝え、待ち時間や二重入力のように、本人のせいではないムダから話題にします。高瀬金型も、新しい仕組みで今の仕事がどれだけ楽になるかを現場に説明して、協力を得ていました。作業時間の記録ツールを使う場合は、取るデータの範囲を先に説明します。

失敗5:図を描いて満足し、何も変わらない

図ができると、それだけで仕事が終わったように感じます。対策:Step 7 で「どの印を、いつまでに、誰が直すか」を1つ決め、1か月後に時間を測り直す日を、その場で予定に入れます。

失敗6:AIの描いた図を、そのまま正しいものとして使う

AIは、メモにない作業をもっともらしく補ったり、分かれ道を落としたりすることがあります。対策:プロンプトに「書かれていないことは補わない」と入れたうえで、担当者が実物の1件と照らして、箱を1つずつ確かめます。

シス学の場合|業務フロー図の箱を、作業はAI・確認は社員・判断は社長に分ける

シス学(システム経営学)は、AIエージェントを活用し、会社を「儲かるシステム」につくり変える経営学です。シス学では、業務フロー図ができたら、改善後の図の箱を1つずつ「作業(AI)」「確認(社員)」「判断(社長)」に塗り分けます。受注から請求までなら、次のようになります。

受注から請求までの改善後の流れを、作業・確認・判断に分けた例
任せ先受け持つ仕事受注から請求までの中身
AI作業(入力・転記・照合・下書き)注文メールから受注の入力を下書きする。品番を台帳と照らし、合わない行に印を付ける。月末に、出荷の記録から請求書を下書きする
社員確認(確かめと例外への対応)事務が、印の付いた行と数量・納期を注文メールで確かめる。在庫がない注文は、営業が仕入先に聞いてお客様に回答する
社長判断(方針・金額・最終の決定)決めた範囲を超える値引きと、納期に間に合わない注文を受けるかどうかを決める

塗り分けると、社長のレーンに残すのは「判断」の箱だけになり、それ以外の箱はAIと社員に渡せます。シス学で叶える3つのシのうち「時間創出(社長がいなくても回る)」は、この塗り分けから始まります。

シス学のAIコンサルティングでは、社長と担当者への聞き取りから、今の業務フロー図、ムダの一覧、改善後の流れ、AIへの組み込みまでを一緒に進めます。料金は、対象の業務と体制をお聞きしたうえで、無料相談でご案内します。まずは30分の無料相談からご相談ください。

まとめ

  • 業務可視化は、1つの仕事が誰から誰へ、どの順で渡るかを、時間と道具とともに業務フロー図にし、ムダを見つけて直すまでの取り組み
  • 記号は「始まり・終わり」「作業」「分かれ道」「矢印」の4つとレーンだけ。1つの箱は1人が1回で終える作業、1枚20個まで
  • 7ステップの要は、実物の1件を記録で追うこと(Step 3)と、待ち時間・二重入力・写しに印を付けること(Step 6)
  • AIには、聞き取りのメモ → 手順表 → Mermaid の文字までを任せ、作図ソフトで図にする。中身は担当者が実物と照らして確かめる

まずは明日、先週の注文1件を追いかけ、付箋で今の流れを並べてみてください。図ができたら、人によって違うやり方は業務の標準化で、手順をそろえていきます。

よくある質問

業務可視化とは何ですか?

1つの仕事が始まってから終わるまでの流れを、担当・順番・使う道具・かかる時間とともに、業務フロー図や表にすることです。二重入力や待ち時間などのムダを見つけ、直すところまでを含めて考えます。

業務フロー図と、業務の棚卸し・マニュアルは何が違いますか?

業務の棚卸しは、会社にある仕事の一覧を作ることです。業務フロー図は、そのうち1つの仕事が誰から誰へ、どの順で渡るかを描いたものです。マニュアル(手順書)は、1人の担当者が画面の操作まで含めてどうやるかを書いたものです。棚卸し → 業務フロー図 → 手順書の順に細かくなります。

業務フロー図は、AIだけで作れますか?

図形を並べる作業はAIに任せられます。聞き取りのメモから手順表を作らせ、Mermaid という文字で図を書く形式で出力させて、draw.io などの作図ソフトに貼る方法があります。ただし、AIはメモにない作業を補うことがあるため、中身は必ずその仕事をしている人が確かめます。

どのくらいの細かさで描けばよいですか?

1つの箱を「1人が1回で終える作業」にし、1枚に20個までを目安にします。画面のボタンの押し方は書きません。例外は、月に1回以上起きるものだけを図に入れ、残りは図の下に箇条書きで残します。

どの仕事から可視化すればよいですか?

毎週何度も起き、2人以上の手を通る仕事から始めます。受注から請求まで、問い合わせから回答まで、のように、お客様とのやり取りがある仕事は、待ち時間や二重入力が見つかりやすい仕事です。

業務可視化を外部のコンサルティングに頼む必要はありますか?

必須ではありません。この記事の7ステップは、社内だけで進められます。描く時間がとれない場合や、図にしたあとAIをどこに組み込むかまで決めたい場合は、外部の支援を使う方法もあります。

出典・参考

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